エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1180
2022.08.19 更新
文:撮影・藤田 忠
続いてのテストセッションは、「arkhive GN-I7G37R」で高負荷ワークロードを実行した際の挙動を確かめていこう。まずはCPUがフルロードされる「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」を実行して、CPUクーラーの冷却性能や動作音などをチェックしていこう。温度や動作クロックなどの各種データは、「HWiNFO64 Pro」を使用して記録している。
「CINEBENCH R23」実行中の温度は、CPUがフルロードされるため、90℃台に達するが、動作クロックはPコア、Eコアともに、Core i7-12700のオールコア負荷の最大クロックに達している。また、室温28℃前後でこの結果となっているので、不安なくこの夏を越せるだろう。
続けて「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を実行して、グラフィックスカードに高負荷をかけた際の挙動を確認していこう。CPUの温度や動作クロックの推移に加えて、GPU温度”GPU Temperature [°C]”、”GPU Hot Spot Temperature [°C]”、ファン回転数”GPU Fan1 [RPM]”を抽出している。
CPUのトータル負荷は7~10%未満とあって、CPU温度は最大でも56℃で、テスト後半でも40℃台で推移とまったく不安のない温度になっている。
グラフィックスカードは注文時で変わる可能があるが、今回の評価機に搭載されていたGAINWARD「GeForce RTX 3070 Phantom+」は、トリプルファンを搭載する3スロット占有の大型VGAクーラーを採用するだけあって、GPUコア温度は60℃台後半に抑えこんでおり、ホットスポット温度も80℃以下になっている。
次は両ストレステスト実行時の騒音値をみていこう。「arkhive GN-I7G37R」は設置場所の自由度が高いコンパクトミドルタワーなので、測定は机下に設置した際に頭が位置することになるPCケースフロントのトップから50cmの位置に加え、机の上への設置を想定して、フロントパネル中央部から、50cm斜め前の位置で行っている。
エアフローを重視したフロントメッシュパネルになる「arkhive GN-I7G37R」は、フロント装備の120mmファンやCPU・VGAクーラーの動作音がダイレクトに聞こえることになる。そのため、液晶ディスプレイ横などの机上設置時は、アイドル時でも38.2dBA、ストレステスト実行時は41dBA台に達している。とは言え、ゲームへの没入感を大きく損なうほどではなく、同じ部屋でなければ、深夜のゲームプレイも家族に怒られることはないだろう。なお、床下設置時は高負荷ワークロード時も、一般的に静かと言える40dBAを下回っているのは好印象だ。
「arkhive GN-I7G37R」の消費電力をチェックしつつ、検証を締めくくろう。起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時、両ストレステスト実行中の最高値を高負荷時としてまとめている。消費電力はラトックのWi-Fi接続ワットチェッカー「RS- WFWATTCH1」で確認している。
高負荷ワークロード実行時の消費電力は、「CINEBENCH R23」実行時252.1W、「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」実行時327.7Wになっていた。「arkhive GN-I7G37R」標準搭載の電源ユニット容量は750Wなので、ゲーミング時に80PLUS認証取得の電源ユニットが最も効率良く変換する50%負荷時に近くなる形だ。出力マージンも十分残っているので、将来、CPUやグラフィックスカードをアップグレードすることも問題なく行える。
第12世代Intel CoreプロセッサのCore i7-12700とNVIDIA GeForce RTX 3070を、デザイン&エアフローともに優れた「H510 Flow」に収めたトレンド尽くしと言って良い1台になっている「arkhive Gaming Alliance GN-I7G37R」。最新の推奨PCだけあって、これからファイナルファンタジーXIVデビューを飾る人はもちろん、アライアンスレイドやエンドコンテンツをより快適にプレイしたい熟練プレイヤーにもおすすめできる。
「arkhive Gaming Alliance GN-I7G37R」は、トレンドを満載したファイナルファンタジーXIV推奨PCだ |
フルHDと比べると液晶ディスプレイのコストはアップするが、4Kに次いで高精細な表示で、ファイナルファンタジーXIVの世界を思う存分に冒険できるのは非常に魅力的だ。リフレッシュレート144Hz駆動に対応するWQHDゲーミング液晶ディスプレイは50,000円前後からなので、プレイ環境の構築には総額310,000円台に達するが、その価値は十分ある。高精細&144Hzのヌルヌル描画で、新たな冒険譚を綴っていこう。
協力:株式会社アーク