エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1181
2022.08.21 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからは「Reserator5 Z36 Black」を実際にPCに組み込み、その冷却性能をチェックしていこう。まずは第12世代Intel CoreプロセッサのハイエンドモデルCore i7-12700Kの検証から進めていく。ストレステストには「OCCT 11.0.11:CPU:データセット大」と「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」を使用し、マザーボードのファンコントローラはデフォルト設定。またUEFIの「CPU Cooler Tuning」は、360mmラジエターのオールインワン型水冷ユニットということを考慮して、事実上のリミット解除設定になるPL1=PL2=4,096Wの「Water Cooler」を選択している。
12コア/20スレッドのハイエンドCPU Core i7-12700K。Max Turbo Powerは190Wで、その能力を引き出すにはハイエンドの空冷クーラーか水冷ユニットが必要になる |
CPUクロックは「P-core 0 Clock」、CPUの温度は「CPU Package」の値を採用している | PL1=PL2とも4,096W(HWiNFO64上は4,095.9W)に設定されている |
今回は電力制限が実質無制限となる「Water Cooler」の設定で検証を行っているが、「OCCT 11.0.11」のPackage PowerはMax Turbo Powerの190Wより低い170W前後で推移する。これに伴いCPU温度も概ね70℃以下、突発的に温度が上昇するシーンでも最高77℃までしか上がらなかった。
そしてPackage Powerが200Wを超える「CINEBENCH R23」でもCPUの温度は概ね80℃前後、最高でも82℃で頭打ちだった。動作クロックも4.70GHzを常に維持することができており、「Reserator5 Z36 Black」を使えばCore i7-12700Kの発熱を完全に制御することができる。
ファンの回転数は「OCCT 11.0.11」で1,750rpm前後、「CINEBENCH R23」では2,100rpm前後まで上昇した。ノイズレベルはそれぞれ44.6dBAと51.4dBAで、バルク状態では風切り音がかなり耳につく印象だ。今回はファンの回転数をマザーボードのデフォルト設定で行っているが、CPU温度は低く抑えられているため、静音性を重視するならファンの回転数をもう少し抑えるのもありだろう。