エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1191
2022.09.08 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからは「Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OC」を実際にPCへ組み込み、簡単にパフォーマンスをチェックしていこう。テスト用のPCにはCPUがボトルネックにならないようCore i9-12900Kを搭載したハイエンドモデルを用意し、ドライバにはテスト時点で最新の「31.0.101.3277」を使用している。なお今回はタクティカルシューターゲーム「Tom Clancy’s Rainbow Six Siege」でもテストを実施したが、ゲーム内のベンチマークが正常に動作せずスコアの取得は断念した。(検証:岸本仁)
「GPU-Z 2.47.0」でクロックを確認したところ、GPUクロックは2,450MHzで、高負荷時の最高クロックも2,450MHzまで上昇していた |
まずは3Dベンチマークソフトの定番「3DMark」から、レイトレーシングの性能をチェックする「Port Royal」の結果を確認していこう。
レイトレーシングへの正式対応が謳われているArc A380だが、総合スコアは1,503、フレームレートも6.96fpsで実際のゲームでのレイトレーシングの有効化は厳しいだろう。ただし、TGP的には上位に位置づけられるRadeon RX 6500 XTに比べると約3倍のスコアで、これから登場する予定の上位モデルであれば実用的なパフォーマンスが期待できそうだ。
続いてAPIにDirectX 12を使用する定番ラスタライズテスト「3DMark Time Spy」のスコアを確認していこう。なおプリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方で計測を行っている。
総合スコアは「Time Spy」が4,949、「Time Spy Extreme」が2,320で、Radeon RX 6400との比較ではいずれも約18%高いスコア。さらにNVIDIAのエントリークラスGPU GeForce GTX 1630に対しては、いずれも2倍以上のスコアで「3DMark Time Spy」に関してはかなり健闘している。
APIにDirect X11を使用するラスタライズテスト「Fire Strike」のスコアも確認しておこう。こちらもプリセットは「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」の3種類全てで計測を行っている。
「3DMark Time Spy」ではRadeon RX 6400に対して優位だった「Intel Arc A380 Challenger ITX 6GB OC」だが、「3DMark Fire Strike」ではスコアが伸び悩み、いずれのプリセットでも逆転を許している。ただし、GeForce GTX 1630に対しては、「Fire Strike」や「Fire Strike Extreme」で約2倍、「Fire Strike Ultra」では約2.5倍も高いスコアを記録した。