エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1196
2022.09.26 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いて「V-Ray 5」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray 5 Benchmark」の結果を確認しておこう。
最も差の小さいRyzen 7 7700Xでも約30%、最も差の大きいRyzen 9 7950Xでは約45%もスコアが上昇した。またCore i9-12900Kと比較するとRyzen 9 7950Xはもちろん、Ryzen 9 7900Xでも約24%も高速で、Zen 4アーキテクチャによるIPCやコアクロック向上の効果は非常に大きいことがわかる。
レンダリング系ベンチマークのラストは、3Dモデリングソフト「Blender」の性能を計測する「Blender Benchmark 3.3.0」の結果を確認していこう。レンダリングにはCPUを選択し、サンプルは「monster」「junkshop」「classroom」の3種類を使用した。
「Blender 3.3.0」でもスコアの傾向は「CINEBENCH R23」や「V-Ray 5」とほぼ同じ。最も差の小さいRyzen 7 7700Xで約30%、最も差の大きいRyzen 9 7950Xでは約44%もスコアがアップした。さらにCore i9-12900Kとの比較ではRyzen 9 7900Xでも安定して約20%高いスコアをマークしている。
ここまでの結果を見るとRyzen 7000シリーズではマルチスレッド処理時に高クロックを維持できるようになり、クリエイティブな作業において劇的にパフォーマンスが向上している。
続いて、Webサイトの閲覧やビデオチャット、オフィスアプリケーションなどシングルスレッド性能が重要になる「PCMark 10 Extended」の結果を確認していこう。
もともとRyzen 5000シリーズが第12世代Intel Coreプロセッサに比べて苦手としていたテストだが、Ryzen 7000シリーズはRyzen 5 7600XでもCore i9-12900Kを総合スコアで上回る。また個別のスコアでもRyzen 9 7900X以上のCPUではCore i9-12900Kを完封しており、シングルスレッド性能も大きく改善していることが分かる。