MSIの担当者に直接聞いてみよう
- 編集部
まずはじめに、なぜMSIがクラウドゲーミングPCを作ったのでしょうか。
- 出町氏
高性能なPlayStation5やXbox Series Xの登場により、ゲーミングPCとコンシューマゲーム機の境界線があいまいになってきました。そんな中、近年もう一つのゲーム分野であるクラウドゲーミング市場が改めて注目を集めるようになったタイミングで、専用のPCがあってもいいのではないかというのがキッカケです。
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インタビューに応じてくれたエムエスアイコンピュータージャパン株式会社のCNDマーケティングDT&MNT担当の出町氏。同社の人気製品である液晶ディスプレイやデスクトップ系PCを担当している。ちなみに元某パーツショップの出身で自作PC事情についても明るい
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- 編集部
そもそもクラウドゲーミングPCと聞いてピンとこない人も少なくないと思います。いわゆるゲーミングPCと具体的に何が違うのでしょうか。
- 出町氏
ハード面でいえば、PC側は必要最低限のスペックでさまざまなゲームが楽しめるところです。クラウドサーバーを利用するため、安定したインターネット回線さえあれば、いつでもゲームをプレイできます。ゲーミングPCはご存知の通り、搭載パーツの性能に依存しますので、大多数のユーザーはどうしても予算との兼ね合いで妥協しなければならない点が出てきます。その点、クラウドゲーミングであれば、本体と液晶ディスプレイさえあればゲームができます。
- 編集部
「Trident S 5M-022JP」には、ワイヤレスゲーミングコントローラ「FORCE GC30 V2」が標準で付いています。PCの付属品としてはユニークですね。
- 出町氏
本機にはコントローラ操作専用に設計されたアプリケーション「Game Stadium」がプリインストールされています。本体起動後の操作は全てコントローラで行うことが可能となっているため、プレイ感覚としては本当にコンシューマゲーム機そのもの。ゲームをプレイするにあたりマウスやキーボードの操作は一切不要です。
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付属の「FORCE GC30 V2」。高耐久ボタンや振動機能などを備えた多機能ゲーミングコントローラでメインボタンには200万回以上の耐久性を誇るスイッチを採用。激しいアクションゲームにも耐えることができる。十字キーパッドは一般的な十字形と丸形の2種類が付属、好みに合わせて換装可能
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- 編集部
オススメの機能や使い方はありますか。
- 出町氏
「Game Stadium」にはマイクロソフトが提供する「Xbox Game Pass」があります。さまざまなメーカーから発売されている数百もの人気ゲームがプレイできます。また、「MSI APP PLAYER」は、Blue Stacksとの提携によって誕生したツールで、PCでスマホ向けのゲームを楽しむことができます。これはクラウドゲームではないのですが、普段スマートフォンで遊んでいるゲームの続きをPCの大画面で楽しむことが可能になります。複数のアプリを同時に起動することもできるので、ながらプレイにも向いていますね。
そのほか、快適なゲームプレイを可能にする機能として「Lan Manager」があります。これは統合管理アプリ「MSI Center」から導入できるのですが、通信を優先するアプリケーションを設定。これによりゲーム中のラグを最小限に抑えることができるようになります。