エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1198
2022.09.30 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
ここからは、実際に「X670E Taichi」をベースにした最新AMDマシンを組み上げての実動セッションへ移っていこう。CPUには16コア/32スレッドのフラッグシップ「Ryzen 9 7950X」をチョイス、冷却には360mmラジエターを採用するFractal Design製のオールインワン型水冷ユニット「Lumen S36 RGB」を使用する。また、メモリにはAMD EXPO Technologyに対応するDDR5-5,600MHz動作のKingston「KF556C36BBEK2-32」、さらにRadeon RX 6800 XTグラフィックスカードなどを組み合わせ、検証機を構築している。
なおASRockでは、「Ryzen 7000」シリーズのパフォーマンスを引き出すためのOCツール「Blazong OC Tuner」をリリースしている。今回は比較用としてツールを使用したオーバークロックにチャレンジ、定格クロックと合わせて計測を行った。
16コア/32スレッドのRyzen 9 7950Xを搭載。メモリはAMD EXPO Technologyを適用することで、5,600MHzで動作している |
Ryzen Masterを確認すると、PPTは230Wに設定されていた |
シングルコアテスト時には、最大5.4GHz程度までクロックが上昇していた | マルチコアテストの際は、用意した検証環境では比較的早めに冷却性能が飽和するようで、クロックは4.9GHz程度に留まった |
「Blazing OC Tuner」を使ってオーバークロック設定を詰めていく。最初の画面では、「CINEBENCH R23」のシングルコアテストを動かしつつ稼働時の電流値をチェックしておく |
「CINEBENCH R23」のマルチコアテストで様子を見ながら、91~100℃の範囲で全コア動作のクロックと電圧値を決めていく。今回は5.15GHz/1.145Vの設定を適用し、安定したOC動作を確認した |
先ほど安定動作した設置に加えて、電流のしきい値とPBO切り替えの温度しきい値を設定。徐々に設定を絞り込んでいけるため、ある程度限界を探りやすい |
定格ではクロックが上がりきらなかったところ、チューニングを経て全コア5.15GHzで動作。各種設定が見直されたことで、CPU温度も定格動作時から抑えられた |
「X670E Taichi」の制御プログラムは、ASRockマザーボードではお馴染みの「インタラクティブUEFI」を採用している。簡易モードはなく、従来の「Advanced Mode」に該当する詳細設定のみ。ハイエンドモデルらしく「OC Tweaker」などチューニング向けにも豊富な項目が用意されている。
マウスで手軽に操作できる「インタラクティブUEFI」を搭載。簡易モードへの切り替えには対応していない |
チューニング項目が揃う「OC Tweaker」タブ。メモリのAMD EXPO Technologyもこのページから設定を行う |
CPUやオンボード機能などを設定できる「Advanced」タブ。「Re-Size BAR」などの設定はあらかじめ有効になっていた |
ASRockのオリジナル機能にアクセスできる「Tool」タブ。これから追加されていくのか、設定項目はそれほど多くはない | システムの状態をリアルタイムにモニタリングできる「H/W Monitor」タブ |
「H/W Monitor」タブからは、ファンコン機能の「FAN-Tastic Tuning」にもアクセスできる |