エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1206
2022.10.18 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
MSI「GeForce RTX 4090 SUPRIM LIQUID X 24G」 基本構成売価税込359,800円(2022年10月12日発売) 製品情報(MSI) |
Ampere以来、約2年ぶりとなる最新アーキテクチャ「Ada Lovelace」を採用する、最新フラッグシップGPU「GeForce RTX 4090」がNVIDIAから遂に登場した。解禁日となる2022年10月12日には恒例の“やや深夜販売”が行われ、9メーカーから計17種類のグラフィックスカードが発売開始。最安モデルでも約29万円からという高価な製品にも関わらず、当日分はすべて完売するなど順調な滑り出しをみせた。
“やや深夜販売”では、VGAクーラーの大きさを指摘する声も多く聞かれたGeForce RTX 4090。カード自体のサイズが控えめな「GeForce RTX 4090 SUPRIM LIQUID X 24G」を指名買いする人も |
その中でも特に人気だったというのが、MSIのプレミアムライン「SUPRIM」シリーズに属する「GeForce RTX 4090 SUPRIM LIQUID X 24G」だ。GeForce RTX 3090 Tiとの比較でも最大2倍以上という圧倒的なパフォーマンスを実現したGeForce RTX 4090。その分発熱も増え、今回発売が開始された空冷クーラー搭載モデルは、いずれも全長は300mm超え、厚さも3スロット以上を専有する巨大なものばかり。
グラフィックスカード自体にも、シングルファン構成ながら本格的な空冷システムを搭載 |
一方、「GeForce RTX 4090 SUPRIM LIQUID X 24G」では、主にGPUとメモリを冷却する240mmラジエーターの水冷ユニットと、主に電源回路や基板などを冷却する空冷ユニットを組み合わせた「ハイブリッドサーマルデザイン」を採用することで、カード長は280mm、厚さも2スロットと控えめ。ラジエーターの搭載スペースは必要になるが、カード自体の専有スペースをかなり抑えることができることから、指名買いをする人が多かったという。
主にGPUやメモリの冷却を担う240mmサイズのラジエーター |
グラフィックスカード上の空冷システムには、3枚のファンブレードを連結するとともに、ブレードの傾きを22°に調整することで低速回転時でも高静圧状態を維持できる「TORX FAN 5.0」を、ラジエーターファンには、エアフローを最適化するためブレードの傾きを32°にした、四隅に防振ゴムを備えた120mmファン「MEG SILENT GALE P12」を搭載し、グラフィックスカードから発生した熱を効率よく冷やすことができる。
空冷システムの冷却ファンには、MSIではおなじみ「TORX FAN」の最新バージョン「TORX FAN 5.0」を採用 |
またマイクロフィン構造を採用する銅製ベースや、薄型・高流量なポンプユニット、高効率なサーマルパッド、導電性を高め放熱性や信号の安定性を向上した「2オンス銅層PCB」、電力損失や発熱が少ない「Highly efficient Smart Power Stage」、一体成形技術によりノイズを低減した「High-Efficiency Carbonyl Inductor」などを採用することで、優れた冷却性能と信頼性を両立している。
放熱性能を向上するため、従来モデルより厚みのある銅製ベースプレートを採用 |
電源回路には高効率・低発熱な高品質パーツを採用 |
主なスペックはCUDAコア数16,384基、ブーストクロックは2,625MHz(GAMING/SILENT Mode時)/2,640MHz(Extreme Performance時/MSI Centerで設定)、メモリスピード21Gbps、メモリバス幅384bitで、GDDR6X 24GBの大容量ビデオメモリを搭載。出力インターフェイスはHDMI 2.1a×1、DisplayPort 1.4a×3の4系統で、補助電源コネクタは600Wまで対応する12+4pinの12VHPWRコネクタを搭載する。