エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1205
2022.10.18 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
次は豆粒大のグリスを縦横計9箇所に塗る”分散9点盛り”。このパターンもグリスがまんべんなく行き渡るため、特に粘性の低いグリスを使う場合に用いる。
なお今回利用したグリスは注射器容器入りの手持ち在庫だが、非常に柔らかく同じ豆粒を9つ作る事が非常に困難。見た目も悪く、言い訳をすると、こんなはずでは無かった・・・ |
NH-U12S reduxをネジ留めし完全に固定。やはりヒートスプレッダの面積に比べればグリスの量が多かった印象。あとはNA-TPG1の実力に任せるのみだ |
透明プラバンとNA-TPG1を同時に剥がすと、思いの外その1″中央1点盛り”と変わらない |
Ryzenの文字が確認できるレベルだが、上部のはみ出した部分が余計な分量ということだろう |
気になる上部だが、被害は最小限。やはりNA-TPG1が余分なグリスを堰き止める役割を果たしている |
今回はいち早く入手したPRESS SAMPLEにて、簡易的ながらNA-TPG1の使い勝手をご紹介した。某CPUでは、ヒートスプレッダとの密着具合が問題になり、対策品等が流通した経緯は記憶に新しい。しかしNA-TPG1の目的は、あくまでグリスの横漏れからくる蓄積を極力減らし、綺麗な状態を保とうという1点に尽きる。誤ってこぼれ落ちたグリスが、ヒートスプレッダの裏側に流れ込む事は避けなければならない。読者のような熱心な自作派の多くは経験値とこれまでのテクニックで回避できるだろうが、”無くてもいいが、あれば安心”といった部類のアイテムこそ、自作PCの楽しさのひとつであり、ちょっと試したくなる。
恐らくNoctuaのロゴが入るだけで注目度は倍増だろう。しかし、形状に合わせて正確にカットしたポリカーボネート製プレートというシンプルなスタイルも、またNoctuaらしいところかもしれない。金額も恐らくはそれほど高くはならないハズだ。
最後にJakob氏にもう一度発売日について尋ねてみたところ「残念ながらNA-TPG1は12月までは入手できません」とのこと。さらに「願わくば、日本でも12月に発売されることを願っています!」と続けた。さて、待ちきれるだろうか。
協力:Noctua
ASRock(機材協力)