エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1207
2022.10.20 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
まずは短時間でテストが終了するため、ブースト時の最高パフォーマンスを計測できる「CINEBENCH R15」の結果から確認をしていこう。
シングルコアテストの結果を確認すると、Core i9-13900KとCore i9-12900Kは約10%、Core i7-13700KとCore i7-12700Kでも約7%の差がついた。またCore i5-13600KでもCore i7-12700Kを上回り、第12世代Intel Coreプロセッサから確実に上積みがある。またRyzen 7000シリーズとの比較では、最上位同士のCore i9-13900KとRyzen 9 7950Xではほぼ同等だが、Core i7-13700KやCore i5-13600KはRyzen 5 7600Xよりも低い結果で、瞬間的な負荷に対してはRyzen 7000シリーズのほうが良好な結果を示している。
またマルチコアテストについてはCore 9-13900KはCore i9-12900Kから約50%向上している他、Core i7-13700KでCore i9-12900Kを、Core i5-13600KでCore i7-12700Kを上回り、Eコア数を増やした効果は大きい。ただし、Ryzen 7000シリーズに比べると実コア数が24コアのCore i9-13900Kでも16コアのRyzen 9 7950Xに届かず、瞬間的な最高パフォーマンスではRyzen 7000シリーズに敵わない。
続いて「CINEBENCH R15」よりもテストに時間が掛かる「CINEBENCH R20」のスコアを確認しておこう。
第12世代Intel Coreプロセッサとの比較では、シングルコアテスト、マルチコアテストとも傾向は「CINEBENCH R15」とほぼ同じで、ワンランク上のCPUを超える性能を発揮する。またRyzen 7000シリーズに対しては、シングルコアテスト、マルチコアテストとも対抗となるモデルより優勢で、「CINEBENCH R15」からスコアが逆転している。
続いてメニーコアCPUへの最適化が進んでいる「CINEBENCH」系の最新レンダリングベンチマーク「CINEBENCH R23」のスコアを確認しておこう。
スコアの傾向は「CINEBENCH R20」とほぼ同じ。第12世代Intel Coreプロセッサとの比較では、シングルコアテストで8~10%、マルチコアテストは30~45%もパフォーマンスが向上。またRyzen 7000シリーズに対しても優位なスコアを記録している。ここまでの結果をみる限り、マルチスレッド処理でも作業時間が短い場合はRyzen 7000シリーズが、長い場合は第13世代Intel Coreプロセッサのほうが優勢になるようだ。