エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1213
2022.11.01 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
まずは手始めに、定番ストレステスト「OCCT」の最新バージョンである「OCCT 11.0.13」を動かしてみよう。プリセットはCPUとグラフィックスカードの両方に強力な負荷をかける「電源」を選択。テスト時間は30分間に設定した。
「OCCT」は通常使用ではまずあり得ないレベルの高負荷をかけるテストだが、今回の検証における消費電力は最大878W。Ryzen 9 7950XとGeForce RTX 4090を搭載した環境で、システム負荷率は70%強だった。最上級パーツの組み合わせでも、まだ若干の余裕があるというわけだ。
システムの主要な動作に用いられる+12Vの挙動をグラフで見てみると、定格をやや割り込む形で下振れて動作しているのが分かる。しかし最も変動が大きかったPCI Expressをとってみても、規格上の最低値である11.2Vは楽々クリア。変動幅はようやく-1%に達する程度だ。ATX/CPUを含め、テスト全体を通じても振れ幅は小さく、高負荷でも安定した動作が見込めることが分かった。
続いては3Dベンチマークテストの代表格である「3DMark」から、DirectX 12 Ultimate対応のストレステスト「Speed Way Stress Test」をチョイス。WQHDのプリセットながら、GeForce RTX 4090の全コアを使い切れるテストであることが謳われている。なお、テストは「OCCT」同様に30分間連続で動作させた。
消費電力は「OCCT」の強力な負荷から落ち着いて、最大581Wをマーク。1200Wモデルの「KRPW-PA1200W/92+」にとってはちょうど半分に近い負荷率で、変換効率の面では最も有利な状況だったことになる。
「OCCT」と似て、全体的にやや下振れる傾向があるようだ。ただし変動幅はごくわずかで、ATXは-0.5%でCPUはそれ以下。最も変動幅の大きかったPCI Expressでも最大で-1%を下回った。フルロード中では0.01V程度の変動に収まっており、負荷がかかるゲーム中なども一定の出力を常に維持できるであろうことが窺える。