エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1215
2022.11.05 更新
文:撮影・藤田 忠
「WD_BLACK SN850X」シリーズは、Western Digitalがゲーミング向けSSDとして、2020年10月に投入した「WD_BLACK SN850」(以下:SN850)の正統後継モデルだ。これまでと同じく、同社のハイエンドSSD「WD_BLACK」シリーズの最上位に位置する製品で、最新の112層 3D TLC NAND(BiCS5)などを採用することで、前モデルのSN850からアクセス速度が向上。最大シーケンシャルリードは7,000MB/sから7,300MB/sにアップし、最大シーケンシャルライトに至っては約125%もアップした6,600MB/sを実現した。それでいて価格は据え置きと、魅力ある製品になっている。
容量ラインナップは1TB、2TB、4TBの3種類で、500GBモデルは用意されていない。前モデルのSN850と同じく、PlayStation 5のストレージ拡張スロットにスッポリと収まるヒートシンクを装備した”with Heatsink”モデルもラインナップ。こちらの容量は1TBと2TBの2モデル展開だ。
おなじみのブラックベースのパッケージだ。型番や容量は、オレンジで記載されているので、ひと目でわかる |
PCのメインストレージに最適な1TB、2TBモデルに加え、大容量の4TBモデルも用意する | ヒートシンクを標準装備した”with Heatsink”モデルのパッケージ。基本同じデザインになっている |
主な仕様は前モデルSN850と同じで、フォームファクタはM.2 Type 2280(22×80mm)。インターフェイスはPCI Express 4.0(x4)で、NVMe 1.4に対応する。コントローラは独自ICを採用しており、容量は非公開になっているが、DRAMキャッシュメモリを搭載している。書き込み耐性は1TBが600TBW、2TBが1,200TBW、4TBが2,400TBWで、メーカー保証期間は5年間だ。
なお”with Heatsink”モデルも基本スペックは共通で、ヒートシンクの有無やサイズ、重量といった点に違いがある。
通常モデルはブリスターパックに入っており、本体のほかサポートや保証に関するガイドが付属 |
”with Heatsink”モデルのほうが、パッケージングは豪華で、本体は樹脂ケースで包まれている | 2重構造のケースにガイドは収納されていた |
ここからはパッケージから取り出して、画像によるチェックを進めていこう。まずはPCのM.2スロットに搭載したり、ポータブルエンクロージャと組み合わせたりと、身近なヒートシンク非搭載の「WD_BLACK SN850X」から見ていこう。
PC向け「WD_BLACK SN850X」シリーズは、1TB、2TB、4TBをラインナップ |
1TBモデル「WDS100T2X0E」。シンプルな片面実装で、M.2端子側にコントローラを確認できる |
2TBモデル「WDS200T2X0E」。1TBモデルと同じく、片面実装で表面には製品シールが貼られている |
4TBモデル「WDS400T2X0E」。基板裏面にも2つのNANDチップなどを搭載した両面実装になっている |
NADNフラッシュには、SanDiskの刻印が入っている |