エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1216
2022.11.07 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
近頃では高性能で比較的入手し易い空冷(サイドフロー型)が人気だが、ここでは編集部所有の検証用オールインワン型水冷ユニットIn Win「SR24 PRO」(型番:IW-LC-SR24PRO)を使った。主役は既に次の世代に移行しているものの、2020年12月発売だけにまだ2年しか経っていない。ちなみに360mmサイズラジエーター版「SR36PRO」(型番:IW-LC-SR36PRO)は詳細検証済みにつき、そちらで基本性能を知る事ができる。
240mmサイズラジエーター唯一の搭載スペースであるトップパネル。電源ユニットにより既に横幅が狭くなった内部では、ラジエーターの挿入をやや慎重に行う必要がある。実際に搭載済みの画像の見た目よりもかなりタイトで、一時は「入らないのではないか」と思ったほど。ちなみにSR24 PROのラジエーターサイズは幅120mm、長さ277mm、厚さ27mm。ここでクローズアップされる長さ277mmについては、240mmサイズラジエーターの標準的な数値であり、SR24 PROに非は無い。つまりコンパクトミドルタワーともなれば、この程度で目くじらを立てるべきではない。
特許取得のツインタービンを採用するウォーターブロックは、やや大型な縦横68mm、高さ100mm。それでもCPUクーラー有効スペースが162mmまであるため、当然に問題にならない |
この角度から眺めると、フロント縦置きの電源ユニットがかなり接近している事が分かる |
ラジエーターの固定ネジのヘッドがやや大ぶりで気になったが、ABS樹脂製パネルに干渉せず装着できた |
次にグラフィックスカードを搭載してみよう。先ほど奥行き150mmの電源ユニットを搭載したが、境界線とも言うべき170mmを超えていないため、A5の最大値である長さ340mmまでのグラフィックスカードが搭載できる事になる。その恩恵を受けるべく、搭載テストに長さ327mmで2スロット占有デザインのグラフィックスカードを用意した。
搭載手順については、まず背面にインチネジ1本で固定されているブラケットを外し、さらに拡張スロット金具2段分を取り外す。ちなみに先に触れたが、独立した拡張スロット金具は計7本中、上段の2本のみ。2スロット占有のグラフィックスカードだから問題無いと思いきや、通常ATX規格でのグラフィックスカードは、最上段は使用せず、2段目と3段目を使う。つまり3段目の切り離し作業が発生するというワケだ。
解説セッションでは合理的と捉えたが、さすがにこれはどうだろう。こうした理由を是非In Winには説明して頂きたい。
搭載検証用にMSI「GeForce RTX 2080 GAMING X TRIO」を使用。PCI-Express電源コネクタの一部が側面プレートに被さっているため、グラフィックスカード固定前に接続を行う必要がある |
シンプルだがキチンと役割を果たしているGPUサポートステイ。インチネジ2本で固定し、適正なポジションでグラフィックスカードを下支えする |
1,553gもある重量級グラフィックスカードも水平状態が保たれている事が分かる |