エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1219
2022.11.15 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
ここからは「GeForce RTX 4080 Founders Edition」(以下:GeForce RTX 4080)を実際にPCに組み込み、気になるパフォーマンスをチェックしていこう。テスト環境にはCore i9-13900KをベースにしたPCを用意し、比較対象として「GeForce RTX 4090 Founders Edition」(以下GeForce RTX 4090)と、「GeForce RTX 3080 Ti Founders Edition」(以下GeForce RTX 3080 Ti)でもテストを実施した。
「GPU-Z 2.50.0」の結果。ブーストクロックは2,505MHzだが、テスト中は最高2,805MHzまで上昇するのを確認した |
まずは3Dベンチマークテストの定番「3DMark」から、レイトレーシングテスト「Port Royal」の結果を確認していこう。
GeForce RTX 3080 Tiに比べると、CUDAコア数が少なく、メモリ帯域も狭いGeForce RTX 4080だが、約36%も高いスコアを記録した。「Ada Lovelace」では、RTコアが最新の第3世代に変更されている他、L2キャッシュの容量も10倍以上増加しているのが効いているようだ。またGeForce RTX 4090と比較すると約7割のパフォーマンスで、実際のRTコア数ほどの差はつかなかった。
続いて、シーン全体のレンダリングにレイトレーシングを使用する「DirectX Raytracing feature test」の結果も確認しておこう。
GeForce RTX 3080 Tiと比較すると1.5倍以上のスコアで、「3DMark:Port Royal」からさらに差が広がっている。このことから、「Ada Lovelace」の第3世代RTコアでは、レイトレーシング性能が大きく向上していることがわかる。一方、GeForce RTX 4090との比較では6割強のスコアにとどまり、RTコア数に準じた性能差になっている。
超解像技術DLSSの効果を確認できる「NVIDIA DLSS feature test」のスコアも確認していこう。「DLSS version」はDLSS 2と、GeForce RTX 40シリーズに合わせて登場した最新のDLSS 3を選択し、その他はすべて初期設定のままテストを実行している。
まずDLSS 2の結果を確認すると、DLSS無効時はGeForce RTX 3080 Tiとの差は約36%だが、DLSSを有効にすると約41%に広がり、第4世代のTensorコアも従来より処理性能が向上しているようだ。
またGeForce RTX 40シリーズで新たに追加された超解像技術DLSS 3のベンチマーク結果を確認すると、ネイティブ環境から3倍以上スコアがアップしており、4K解像度にも関わらずフレームレートは130fpsを超えている。4K/144Hzクラスの液晶ディスプレイも視野に入る性能で、ソフトウェア側での対応が必要になるもののその効果は非常に大きい。