エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1224
2022.12.04 更新
文:撮影・藤田 忠
Solidigm「P44 Pro」シリーズ SSDPFKKW010X7X1(1TB) 市場想定売価税込23,780円(2022年11月11日発売開始) 製品情報(ソリダイム) |
IntelのNANDフラッシュメモリ部門がSK hynixの資本に移行し、2021年末に新ブランドとして再始動した「Solidigm(ソリダイム)」。その知名度を徐々に広げ、2022年9月にはSolidigmブランドでは初となるコンシューマ向けのバリューセグメントモデルとしてPCI Express 4.0(x4)対応の「P41 Plus」を発売し、注目を集めた。そしてその上位に位置するフラッグシップモデルが、最大7,000MB/sのアクセス速度を発揮する「P44 Pro」シリーズだ。
ブラックとブルーのツートンカラーが目を引く「P44 Pro」のパッケージ |
コントローラはPCI Express 4.0(x4)対応のSK hynix独自ICで、NANDフラッシュにはSK hynixの最新3D TLC NANDを採用する。「P41 Plus」と同じく、優先度の高いデータを判別してキャッシュに保存することでパフォーマンスを向上する「Solidigm Storage Driver」や、ファームウェアのアップデートなどを行える統合ユーティリティーの「Solidigm Storage Tool」が提供されている。
容量ラインナップは512GB/1TB/2TBの3モデルで、いずれもシーケンシャル読込は最高7,000MB/s。書込およびランダムの転送速度は512GBと1TB/2TBで異なる。ちなみに今回検証で使用する1TBモデルは、シーケンシャル書込最高6,600MB/s、ランダム読込最高1,200,000 IOPS、同書込最高1,100,000 IOPSとされている。最高7,000MB/sのシーケンシャルも魅力だが、高いランダムアクセス性能にも注目だ。
表面には「SOLIDIGM」と製品ロゴがデザインされたシールが貼り付けられている。型番などが記載された製品シールは、裏面に貼られていた |
SSDはシンプルにブリスターパックに収納されていた |
フォームファクタは、M.2 Type 2280(22×80mm)。インターフェイスはPCI Express 4.0(x4)で、NVMe 1.4に対応し、容量は非公開だがDRAMキャッシュを搭載している。書込耐性は512GBが600TBW、1TBが1,200TBW、2TBが2,400TBWで、メーカー保証期間は5年間になっている。
「CrystalDiskInfo 8.17.11」。バスインターフェイスはPCI Express 4.0(x4)で、NVM Express 1.4に対応 | 「Solidigm Storage Tool」。Windows上からSSDの状態を把握できる |
ファームウェアの更新も簡単に行える | 速度が低下したSSDの回復時や、譲渡、廃棄するときにデータを完全削除できる「セキュア・イレース」も行える |
ここからはパッケージから取り出して、「P44 Pro」をチェックしていこう。今回検証するのは1TBモデル「SSDPFKKW010X7X1」で、スペックは「P44 Pro」シリーズの最大容量となる2TBと同じになる。通常、シールで隠れているが、1TBモデルは基板表面にはコントローラと、2枚のNANDフラッシュメモリ、キャッシュメモリで構成されていた。
表面のシールを剥がしたところ、コントローラや、2枚のNANDフラッシュ、DRAMキャッシュが実装されていた |
コントローラにはDRAMキャッシュに対応するSK hynix「ACNS075 PMX866.00S-S」が採用されていた | 2枚のNANDフラッシュメモリを実装 |
NANDフラッシュには、SK hynixの176層TLC 3D NANDの「H25T2TC88C」が実装されていた | DRAMキャッシュには、LPDDR4 1,024MBのSK hynix「H54G36AYRBX257」を搭載 |