エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1224
2022.12.04 更新
文:撮影・藤田 忠
続いて「3DMark」の「Storage Benchmark」を実行して、ゲーム環境における性能を確認していこう。
【3DMark:Storage Benchmark】 |
「Storage Benchmark」は、スコア2,500以上が高速モデルの目安となるが、「SSDPFKKW010X7X1」では約1.48倍となる3,698ポイントを記録している。7,000MB/sの読込や、1,400,000 IOPSに達するランダム読込と書込といった高い性能は、実際の運用を想定したテストにも、しっかりと現れている。
テスト環境がまったく異なるので、横並びで比較するには適しないが、以前の撮って出しレビューで、Intelからソリダイムブランドに移行した際に、「SSD 670p」で試した「ファイナルファンタジーXIV」でのパフォーマンスをチェックしていこう。
まずはベンチマーク「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」を使って、ベンチマーク実行中のローディング時間を確認していこう。テストは最も負荷の高い4K解像度、最高品質で実行し、レポートに記述される「ローディングタイム」をまとめている。
「670p」との比較は参考値になるが、「SSDPFKKW010X7X1」のロード時間は、PCI Express 4.0(x4)最速クラスモデルと並ぶ十分な結果となっている。
続いて「ファイナルファンタジーXIV」を4K解像度、最高画質でプレイ。ゲーム起動時間(プレイボタンクリックからタイトル表示まで)に、5秒間の待ちを含めた「テレポ(グリダニアからリムサ・ロミンサ)」実行時、「グリダニアでの都市内エーテライト移動(エーテライト・プラザから幻術士ギルド前)」実行時を計測してみた。
PCI Express 3.0(x4)のハイエンドモデルNVMe M.2 SSDなら十分高速なゲームのローディングが可能。PCI Express 4.0(x4)の最速クラスだからといって、劇的に短くなるということはない訳だが、使用例の少ないSK Hynix独自コントローラを採用する「P44 Pro」でも、不安なくゲームデータのインストール先に使用できる。
PC環境でのテストの最後として、「SSDPFKKW010X7X1」の発熱を確認していこう。最近のマザーボードは、M.2ヒートシンクを標準で装備するが、その冷却性能は製品で異なる。M.2スロット周辺のエアフローでも変化するため、結果は参考程度にとどめてほしい。ここではヒートシンク装着と未装着の状態で、温度とアクセス速度をチェックしている。ストレステストには「CrystalDiskMark 8.0.4」を利用し、データサイズ64GiB、テスト回数9回で、3回連続実行した。
温度やアクセス速度は「HWiNFO64 Pro」を使ってモニタリングしている。「SSDPFKKW010X7X1」は、3箇所の温度をモニタリングしているが、ここでは最も高発熱になった「Drive Temperature 3」を抽出している。
ヒートシンク装着時の「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果(3回目) | ヒートシンクなしの「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果(3回目) |
テスト環境はヒートシンクにエアフローのない状態だが、室温は季節柄17℃前後になっている。その状態でヒートシンク装着時でも、「Drive Temperature 3」の最大温度は87℃と、ヒートシンク周りにエアフローが欲しい温度になっており、他のPCI Express 4.0(x4)SSDと同様、「P44 Pro」でもその性能を引き出すためには、ヒートシンクを組み合わせる必要がある。