エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1225
2022.12.06 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:松枝 清顕
続いて「GeForce RTX 4080 VERTO EPIC-X ARGB」のトレードマークでもある、巨大なクーラーをカードから取り外してチェックしていく。とにかく印象的なのは分厚いヒートシンクで、それを含めたクーラー全体の重量は実測で1,459gに達する。
GPUコアとの接触部には大型の銅製ベースを備え、サーマルパッド越しに接するGDDR6Xメモリチップを合わせて直接熱を吸い上げる構造。そこから8本のヒートパイプを用いてヒートシンク全体に熱を伝え、直進性を高めたファンの風で放熱する仕組みになっている。
330mmを超えるカード全長、1,459gにおよぶ重量のほとんどを占めるヒートシンク。TGP320Wに達するGPUを効果的に放熱するため、大がかりな構造になっている。 |
GPUコアと接触するのは大型の銅製ベース。発熱の大きなメモリチップも直接接触し、熱源からまとめて熱を吸い上げる仕様になっている |
合計8本ものヒートパイプを搭載。多数のコンポーネントが実装されている基板に接するエリアは、ヒートシンク形状も複雑になっている |
カードの全長に合わせて先端までを覆うバックプレート、さらに分厚いヒートシンクを取り外して基板の構造をチェクしていこう |
「GeForce RTX 4080 VERTO EPIC-X ARGB」の基板サイズは、カード全長の2/3ほどとコンパクト。重量も251gにすぎない。GeForce RTX 4090と基板設計を共有しているのか一部に空きパターンが見られるものの、合計16フェーズと大規模な電源回路を搭載。オーバークロック仕様のカードを安定して動作させている。
また、基板の表側だけでなく裏側にもコンポーネントを実装。表側は直接ヒートシンクに接しており、裏側もバックプレートを用いて放熱を行う仕様だ。
全長330mmオーバーというカードサイズに比べ、かなりコンパクトにまとまっている基板。実装密度にもまだ余裕があるように見える |
4nmプロセスで製造されている、最新Ada LovelaceアーキテクチャのハイエンドGPU「GeForce RTX 4080」。SM数76基、CUDAコア数9,728基の「AD103」コアが採用されており、コアサイズは実測で25mm×15.5mmほど |
メモリチップはMicron製GDDR6X 2GBを8枚、合計16GBを実装する |
電源回路はGPUコアを挟んで配置されており、向かって左側に8+1フェーズ、右側に5+2フェーズの合計16フェーズが搭載されている |
基板上には一部空きパターンも確認できる | 12VHPWRコネクタの近くには、4pinのファンコネクタも確認できる |
主にGPUコアの裏側には、背の低いタンタルコンデンサが実装されていた | 裏側に実装されていたHOLTEK製の32bitマイコン「HT32F52352」 |