エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1229
2022.12.12 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いて、レイトレーシングやメッシュシェーダ、可変レートシェーディング等に対応する最新API DirectX 12 Ultimateを使用するベンチマーク「Speed Way」の結果を確認していこう。
スコアの傾向は「3DMark:Port Royal」に近く、Radeon RX 6800 XTとの比較では、Radeon RX 7900 XTXが約59%、Radeon RX 7900 XTでも約40%高いパフォーマンスを発揮。またGeForce RTX 4080に対してもRadeon RX 7900 XTXなら約8割の性能を発揮しており、レイトレーシング以外の処理も含まれる複合的なベンチマークになるとだいぶスコアが改善する。
レイトレーシングに関連する性能を確認したところで、APIにDirectX 12を使用するラスタライズテスト「Time Spy」のスコアも確認しておこう。なおプリセットは、「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方を使用している。
WQHD解像度の「Time Spy」のGraphics scoreを確認すると、Radeon RX 6800 XTに比べて、Radeon RX 7900シリーズはいずれも20%以上高いスコア。またRadeon RX 7900 XTXとRadeon RX 7900 XTの差は約10%で、ストリームプロセッサ数やメモリ帯域の差ほどの違いはなかった。またGeForce RTX 4080との比較では、Radeon RX 7900 XTXはわずかながら上回る性能を発揮している。
そして4K解像度の「Time Spy Extreme」では差が広がりRadeon RX 7900 XTXは約40%、Radeon RX 7900 XTでも約30%もRadeon RX 6800 XTを上回る。さらにGeForce RTX 4080とRadeon RX 7900 XTXの性能はほぼ互角、Radeon RX 7900 XTでもその差は約10%しかなく、Radeon RX 7900シリーズはラスタライズを使用する処理を得意としているようだ。
APIにDirect X11を使用するラスタライズテスト「Fire Strike」のスコアについても確認をしておこう。こちらもハイエンドグラフィックスカードということを考慮して、「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」の3種類のプリセットで検証を行っている。
フルHD解像度の「Fire Strike」でもRadeon RX 7900 XTXなら約21%、Radeon RX 7900 XTでも約16%、WQHD解像度の「Fire Strike Extreme」や4K解像度の「Fire Strike Ultra」ではそれぞれ約41%と約26%もRadeon RX 6800 XTを上回り、やや古めのAPIでもパフォーマンスが大きく向上している。
またRadeon RXシリーズが得意としているテストということもあり、Radeon RX 7900 XTXならGeForce RTX 4080をすべての解像度で上回る。さらにより低価格なRadeon RX 7900 XTでもほぼ同等のスコアをマークしており、レイトレーシングが不要なゲームであれば期待以上の性能を発揮してくれることだろう。