エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1233
2022.12.26 更新
文:藤田 忠/撮影:pepe
ここからは「G-Master Hydro Z790 Extreme/D5」のパフォーマンスチェックに着手していこう。評価機の「G-Master Hydro Z790 Extreme/D5」は、カスタマイズされているので、スペックをおさらいしておこう。CPUは24コア/32スレッドかつ最大5.8GHz動作のCore i9-13900Kで、グラフィックスカードはAsetek水冷ユニット「Hybrid GFX 240mm LCS」と、Noctuaファンを用いた、サイコムオリジナル水冷仕様のGeForce RTX 4090を搭載している。メモリ容量は32GBでDDR5-4800に対応している。
第13世代Intel Coreプロセッサの最上位に位置するCore i9-13900Kを搭載する | マザーボードはDDR5対応の「ROG STRIX Z790-F GAMING WIFI」 |
今回の評価機は、Crucial製DDR5-4800メモリが組み合わされている | DDR5-4,800MHzの32GBを搭載している |
「HWiNFO64 Pro」で、Core i9-13900Kのパワーリミットを確認すると、PL1が125W、PL2が無制限の4095Wに設定されていた | 評価機のグラフィックスカードは、水冷化されたGeForce RTX 4090を搭載 |
TGPはNVIDIAリファレンスの450Wになる | フルロード時のブーストクロックは、最大で2,790MHzまで上昇していた |
メインストレージは、Crucial「P5 Plus」を搭載する | PCI-Express 4.0(x4)接続に対応し、容量は500GBになる |
「CrystalDiskMark 8.0.4」の結果。シーケンシャルリード6,600MB/s台、ライト4,300MB/s台のアクセス速度を発揮 | 有線ネットワークは、高速な2.5ギガビットLANに対応している |
ワイヤレスネットワークはWi-Fi 6Eをサポート。主流の5GHz帯で接続、2402Mbpsでリンクしている |
まずは手始めにCPUの処理能力をチェックするため、定番レンダリングソフトの「CINEBENCH R15」「CINEBENCH R20」「CINEBENCH R23」を実行する。PL1(Processor Base Power)125W、PL2(Maximum Turbo Power)4095Wに制限されたCore i9-13900Kのパフォーマンスを確認していこう。
「CINEBENCH R15」はテスト中に、パフォーマンスコアのPコアがまったく使われず、マルチコアのスコアはCPUデータベースと比較すると、50%程度になっている。今回の評価機では、長期電力リミットとなるPL1の設定が125Wだと、「CINEBENCH R15」は、上手くPコアへの割り振りができないようだ。とは言え、「CINEBENCH R20」ではPコアとEコアが動作し、スコアは、マルチ、シングルコアともにCPUデータベースの結果を上回っている。
ただし、テスト10分間連続実行される「CINEBENCH R23」のマルチコアテストのスコアは、過去の計測結果と比較して81%程度になっている。Pコアはしっかりと動作しているが、PL1 125Wの影響でPコア/Eコアの動作クロックが制限されるためだ。一方で、CPUの発熱は抑えられ、ラジエーターファンは低速回転に。結果、CPUがフルロードされる「CINEBENCH R23」実行中でも、マシンの動作音は気にならないレベルだった。