エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1236
2023.01.01 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
ここからはパッケージより本体を取り出し、ASUS「TUF Gaming GT502」の外観デザインからチェックを開始しよう。最終セッションまでは長い道のりだが、トップパネルに装備されるキャリーハンドルは、最後まで作業をアシストしてくれるだろう。撮影時はもとより、内部構造のチェックや組み込み作業時。さらに重量が増した完成後の本体移動など、腰痛持ちの筆者にとって、この存在だけでも既にかなりポイントが高いのだ。
個人的な都合でジャッジしないよう、今回はこれまで以上に読者の監視が必要になりそう |
本体正面から、フロントパネルデザインを観察してみよう。TUFシリーズの一員とあって、”タフで強靱”がデザインテーマかと思いきや、左手約3分の2は強化ガラス仕様。意外にも”魅せるデザイン”が前面に押し出されている。原則、強化ガラスに通気孔を設ける事は無く密閉になるため、もちろん冷却ファンは増設できない。代わりに後方まで全てが丸見え状態になるため、完成後のビジュアルにも配慮した内部構成パーツの選択がポイントになりそうだ。
右手残り約3分の1は、縦にエンボス加工による“TUF GAMING”と“OUTLAST THE COMPETITION STAYING POWER”の文字がデザインされており、まさにTUFシリーズのど真ん中にあるPCケースである事が主張されている。
3mm強化ガラス製のフロントパネル。幅約190mm、高さ約385mmで、左エリア部をフロントから露出する。なおシャーシへの固定はジュラコンキャッチによるツールフリー仕様が採用されていた |
各種スイッチおよびアクセスポート類は、フロントパネルの中心からやや右寄りの縦列にレイアウトされている。強化ガラスとTUF GAMINGの文字がデザインされたプレートとの境界部で、一段下がった帯状の上部に位置する。もちろん使い勝手を考慮してのポジションだろうし、実際に床置きで設置した際はアクセスがしやすいだろう。
上段から見ていくと、正方形のボタンはPowerスイッチ、小さな正方形はResetスイッチ。次にUSB 3.2 Gen 1ポートが2口、RGBボタン、さらに最大10Gbpsの転送速度に対応するUSB 3.2 Gen 2 Type-Cポートも1口備え、最後にHD Audio端子が用意される。
ある意味TUF Gaming GT502最大の見せ場でもある、トップパネルギミック。既にご紹介済みのキャリーハンドルは、シャーシにガッチリと固定された金属製フックに通され、強力な面ファスナーで留められている。
これまでのPC本体を持ち運ぶ手段として、Cooler Masterの「COSMOS」シリーズ等に見られる金属製ハンドル式は多数見られたが、面ファスナーは珍しい。いわゆる見た目(デザイン面)もチョイスの理由だろうが、組み込み作業時の利便性を考えれば、容易に取り外せる必要があった。ハンドルなら前後だが、TUF Gaming GT502の面ファスナーは左右に設置している点も興味深い。
TUF Gaming GT502のロゴ入りキャリーハンドル。ベルト幅は約38mm、全長は約700mm。これを面ファスナーで固定している |
キャリーハンドルを外した状態でトップパネルを観察しよう。全体の3分の2ほどの部分は、パンチングメタル加工による通気孔仕様。ちょうどフロントパネルの強化ガラス幅に合わせる格好で、仕切り線はフロント下部からトップ背面まで一直線に伸びるようにデザインされている。そして通気孔仕様の左半分は取り外しが可能。シャーシへの固定は比較的強力な磁力によるマグネット式で、組み込み時およびメンテナンスの作業負担を軽減してくれる。
左側面のフック部がくり抜かれている、通気孔仕様のトップパネル。内側からはマグネット固定式のダストフィルタが装着されていた |
TUF GAMINGの文字があしらわれたピカピカのフックは、シャーシ部にインチネジ2本で固定。着脱可能なトップパネルは、ネジと一体化されたマグネット計6個で固定 |