エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1247
2023.01.27 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
2023年冷却機器レビューの口開けは、NZXTの空冷CPUクーラー「T120 RGB」「T120」をチョイスした。その出で立ちはオーソドックスなサイドフロー型で、前者にはRGB LEDファンが搭載され、魅せる要素も加えられた。既に市場には定番と目される製品がある中で、「T120」シリーズはどれほどのポテンシャルを秘め、さらに対抗となり得る資質はあるのだろうか。この辺りが本稿のポイントになるだろう。
NZXT「T120 RGB」(型番:RC-TR120-W1) 市場想定売価税込各8,580円(2022年11月25日発売) 製品情報(NZXT) |
昨年の自作PC市場を振り返ると、空冷CPUクーラーが見直された年であった。近頃の新製品記事といえば、オールインワン型水冷ユニットが多数ではあるものの、冷却機器の老舗と目されるメーカーは、未だ実直に空冷CPUクーラーの新作を作り続けている。さらに比較的新しいメーカーも空冷の存在を決して軽んじてはおらず、ラインナップに加えているところをみると、熱心な自作派からの支持は、未だ衰えずといったところだろう。
そんな事情を踏まえつつ、オールインワン型水冷ユニットのライバルといった考え方ではなく、純粋に空冷CPUクーラーとしての性能を評価しようという考えだ。
NZXT「T120」(型番:RC-TN120-W1) 市場想定売価税込各7,260円(2022年11月25日発売) 製品情報(NZXT) |
なお検証を行うにあたり、NZXTからはホワイトカラーの評価サンプルが届けられた。市場想定売価はRGB LEDファン付き「T120 RGB」(型番:RC-TR120-W1)が税込8,580円、LED無し「T120」(型番:RC-TN120-W1)が税込7,260円(いずれも発売時のメーカー希望小売価格)となり、価格差は1,320円といったところ。必要性と懐事情は、ユーザーに判断頂くしかない。またオールブラックの「T120 RGB Black」(型番:RC-TR120-B1)と「T120 Black」(型番:RC-TN120-B1)も同時に発売されている。こちらも好みに応じてのチョイスになる。
T120 RGB Black(型番:RC-TR120-B1) | T120 Black(型番:RC-TN120-B1) |
既に触れたように、現在手元にはホワイトカラーの「T120 RGB」と「T120」がある。両者の違いは搭載ファンのRGB LEDの有無だが、実はそれだけではない。ヒートシンクこそ共通ながら、搭載ファンのブレードデザインに違いがあった。
詳細については冷却ファンセッションで解説するが、スペックの違いにより冷却性能にどう影響があるのか。選択時における大いなる参考になるだけに、興味深いポイントと言えよう。
また冷却ファンを含めた全体寸法は、幅120mm、奥行き66mm、高さ159mmで、重量は750g。対応ソケットはIntel LGA1700/15xx/1200、AMD Socket AM4/AM5。φ6mmヒートパイプを4本で構成された、イマドキのサイドフロー型CPUクーラーだ。
外装パッケージはいわゆる茶箱。外形寸法は幅144mm、長さ167mm、高さ199mmで、付属品および緩衝材を含めた総重量は950g |