エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1248
2023.01.29 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
拡張スロットはATX規格のミドルタワーPCケース標準となる全7段仕様。独立した拡張スロット金具はハニカム状にパンチング加工が施され、通気性を確保。インチネジによりシャーシに固定されており、流行から標準になりつつあるブリッジレスタイプとした。
全7段仕様はATX規格標準。通常のパーツ構成なら全く問題はないはず |
枠無しブリッジレスタイプを採用。複数のスロットを占有するハイエンド系グラフィックスカードなど、ブラケットの厚みやカットによる”収まりにくさ”を解消。極めて単純かつ簡単な対策ながら、その効果は思いのほか高く、多くのPCケースで採用されている |
なおAntecの製品サイトには、グラフィックスカードが垂直マウントされた画像が掲載されている。スペック表やリンクスインターナショナルの製品サイトにその紹介はなく、実機にもその気配は感じられない。そこでAntecに直接聞いてみたところ「現時点非対応ながら今後オプションで垂直マウントが可能になる予定」とのこと。具体的なスケジュールは不明だが、国内アナウンスを待ちたい。
Globalサイトの製品画像だけを見れば、既に対応済みに見えてしまう。誰もがメーカーに確認できるワケではないため、国内代理店のフォローが欲しいところ |
マザーボードトレイ右手には、出荷時より「VGAサポートステー」が装備されている。これは重量級グラフィックスカードの歪みからくる破損を防止する対策品で、マニュアルの英語表記は「GPU BRACKET」、製品資料には「Removable GPU Holder」と紹介されている。
ハンドスクリューにより上下高さ調整、およびグラフィックスカードを支える部分の左右(または前後)ストロークに対応。可能な限りの汎用性が確保されている |
電源ユニットはボトムカバー(シュラウド)内部後方にマウントする。搭載スペースの背面開口部を見ると、左右2本のハンドスクリューで固定された枠があり、これを一旦外して電源ユニットにネジ留め。つまり後方スライドによる挿入および固定式である事が分かる。
スチール製プレートには4つのネジ穴があり、電源ユニットに合わせてインチネジで固定。普及価格帯PCケースの多くはシャーシ直のネジ穴に固定する方式だけに、P20Cの格付けは”ワンランク上”といったところだろう |
なお搭載スペース前方にはシャドウベイユニットがある。両者でスペースを分け合うワケだが、電源ユニットに与えられた奥行きは公称値で205mmまで。仮にシャドウベイユニットを外した場合、410mmまで拡大する。
電源ユニットの居住スペースを実際に計測するとシャドウベイユニット有りで約220mm、取り外すと約415mmだった |
シャドウベイユニットはデフォルト位置より前寄りに20mm移動できるネジ穴を用意。電源ユニット搭載スペースが拡張する代わりに、フロントパネル(内側)までの距離は約80mmから60mmに縮小される |