エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1252
2023.02.06 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
まずはストレステストの大定番「OCCT」の最新バージョン「OCCT 11.0.20」を動作させ、その際の状況を見ていこう。PCI Express補助電源ケーブルの挙動を確かめるテストのため、プリセットはグラフィックスカードに集中的に負荷をかける「3D標準」を選択。30分間連続でテストを動作させている。
負荷がかかると12Vをやや割り込むものの、その変動幅は12V基準でわずか1.3%程度に留まっている。+12Vは規格上5%の下振れが許容されていることを考慮すれば、余裕は十分だ。さらにフルロード時にほぼ一貫して11.85Vを維持しているフラットなグラフ形状からも、極めて高い安定性を発揮できていることが分かる。
続いて3Dベンチマークテストの「3DMark」に搭載されている、DirectX 12 Ultimate対応のストレステスト「Speed Way Stress Test」を動作させてみよう。WQHDのプリセットながらGeForce RTX 4090の性能を使い切れるテストとあって、今回の検証にはピッタリだろう。なお「OCCT」と同様に、テストは30分間ループで連続動作させている。
結果も「OCCT」と似通ったパターンで、下振れは最大11.84Vとマージンたっぷり。ほぼ一貫して11.85Vで動作している点も「OCCT」と同様で、付属品以外のオプションケーブルを使っていることに関するデメリットはまったく窺えない。大出力をケーブル1本で供給するオプション12VHPWRケーブルを組み合わせた場合でも、安定動作はまったく揺らいでいないようだ。
GeForce RTX 4090と1500W電源ユニットを組み合わせた検証のラストには、長時間のループ実行に対応した「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」の公式ベンチマークテストを実行。グラフィックス設定を“最高品質”、解像度は3,840×2,160ドットにセットして、30分間ループで動作させている。
頻繁にロードを挟むテストのため、これまでとは異なりグラフが乱高下している。しかし変動幅は最大でわずか1%であり、むしろ今回の検証で最も微細な変動に留まっていた。波形の規則性も一定であることから、極めて安定して動作していることが窺える。オプション12VHPWRケーブルを組み合わせた場合も、本来の信頼性をまったく損ねることなく使用できることが分かった。
12VHPWRコネクタの接続部分をサーモグラフィで観察。アイドル時(左)は30℃台、高負荷時(右)でも60℃未満に収まっており、発熱面での不安はまったくない |