エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1253
2023.02.08 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
CFD「PG5NFZ」シリーズ CSSD-M2M2TPG5NFZ(2TB) 市場想定売価税込50,000円前後(2023年1月28日発売) 製品情報(CFD販売株式会社) |
2022年10月のプレスリリースでは11月中の発売を予定していながら、NANDフラッシュメモリの供給遅延によって発売が延期されていたCFD GamingブランドのPCI Express 5.0(x4) NVMe M.2 SSD「PG5NFZ」シリーズの国内発売が遂に開始された。第1弾として投入されたのは今回の主役でもある容量2TBの「CSSD-M2M2TPG5NFZ」で、今後容量1TBの「CSSD-M2M1TPG5NFZ」も発売が予定されている。
遂に発売が開始されたPCI Express 5.0(x4)接続のNVMe M.2 SSD「PG5NFZ」シリーズだが初回入荷分は少量。NANDフラッシュの供給問題は未だ解消されておらず、当面の間は入荷が少ない状態が続くだろうとのこと |
コントローラは「CES 2022」で発表されたPhisonのPCI Express 5.0(x4)対応コントローラ「PS5026-E26」で、NANDフラッシュには高速なMicron製236層3D TLC NANDフラッシュ「B58R」を採用。これにより、シーケンシャル読込最高10GB/s、書込最高9.5GB/s、ランダム読込最高150万IOPS、書込最高125万IOPSというPCI Express 4.0(x4)の限界を超える転送速度を実現している。
現時点では厳しいが、ファームウェアの成熟やコントローラの最適化によって発熱が減ればヒートシンクレスモデルの投入も検討したいとのこと |
またこれまでCFD GamingブランドのNVMe M.2 SSDは、マザーボードに標準装備されているヒートシンクとの組み合わせを考慮して、敢えてヒートシンクを搭載しない状態で販売をしていた。しかしPCI Express 5.0(x4)に対応するPhison「PS5026-E26」コントローラは、ヒートシンクのない状態ではベンチマーク後5~6秒で、一般的なファンレスヒートシンクを搭載した場合でも5~6分でシャットダウンしてしまい、従来のマザーボードのヒートシンクでは性能を担保できない可能性があったという。
そこで「PG5NFZ」シリーズでは、「PS5026-E26」の発熱を抑えることができるようPhisonと共同で開発した小型ファン付きのヒートシンク「Phnix」を標準装備。さらに熱伝導剤にもSSDで一般的なサーマルパッドではなく、より熱伝導率の高いサーマルグリスを使用することで、高負荷時の発熱を抑え安定動作を可能にしている。
CFD Gamingブランドではおなじみのドラゴンが大きくデザインされたパッケージ。表/裏の両面に“ファンの電源ケーブルを接続しファンが回ることを確認してからご使用ください”と記載されていることからも、発熱がかなり大きいことがうかがえる |
その他、ディスクの空き容量に合わせて読込・書込スピードを調整する「Smart Data Processing」や、データを先読みすることで読込速度を向上する「Predict & Fetch」、NANDフラッシュの耐久性を維持しながら性能を改善する「SLC Caching」、フラッシュメモリセルの劣化によるデータ破損を防ぐ「LDPC ECC」、NANDフラッシュの寿命を大幅に改善する「ウェアレベリング」、Bad Blockを効率的に管理する「Bad Block Management」、コンポーネントの過熱を防止する「Intelligent Thermal Throttling Sensor」など、CFD Gamingおなじみの機能を搭載する。
「CrystalDiskInfo 8.17.14」の結果。対応転送モードはしっかりとPCIe 5.0×4が認識されている |