エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1254
2023.02.11 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
AMD Ryzen 7000シリーズ向けのメモリプロファイル「AMD EXPO」だけでなく、Intel XMP 3.0のメモリプロファイルにも対応する「TUF GAMING B650-PLUS WIFI」。そこで今回は6,200MHz動作に対応するIntel XMP 3.0対応のKLEVV「CRAS XR5 RGB DDR5」シリーズ「KD5AGUA80-62E400S」を使い、動作をチェックしてみることにした。
Intel XMP 3.0に対応するKLEVV「KD5AGUA80-62E400S」。JEDEC準拠のメモリプロファイルの他、6,200MHzのメモリプロファイルが用意されている |
6,200MHz動作時のCPU-Z 2.03.0の結果 | 5,200MHz動作時のCPU-Z 2.03.0の結果 |
4,800MHz動作時のCPU-Z 2.03.0の結果 |
今回検証に使用したKLEVV「KD5AGUA80-62E400S」は、もともとIntelプラットフォーム向けに最適化されているメモリだが、プロファイルを読み込むだけで6,200MHz動作が可能。ベンチマークテストも不安定な挙動を示すことなくすべてクリアすることができた。正式対応が謳われているわけではないので、あくまでも自己責任になるが、ショップ独自のメモリ相性保証を併用するなど保険かけるなら、AMD EXPO対応モデルより入手性に優れる、Intel XMP 3.0対応メモリに挑戦してみるのもアリだろう。
続いてオーバークロックメモリの効果を確認していこう。今回はプロファイルに登録されている6,200MHz駆動の他、手動でクロックのみを5,200MHzと4,800MHzに変更してチェックしているが、「AIDA64」のメモリ帯域は、ほぼメモリクロックに準じて帯域幅が広くなっている。またメモリタイミングは同じにも関わらずレイテンシは約20%削減され、メモリクロックの影響が大きいことがわかる。
一方、定番の3Dレンダリングベンチマーク「CINEBENCH」では、R15、R20、R23のいずれもシングルコアテスト、マルチコアテストともその差は1%前後に留まる。CPU性能を重視したベンチマークではメモリ帯域の影響がほとんどないものもあることは覚えておく必要がある。
最後にゲーム系ベンチマークをフルHD解像度で検証したところ、「ファイナルファンタジーXIV︓暁月のフィナーレ」では4,800MHzから約11%、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION」や「Rainbow Six Siege」では約8%の差がついた。今回のテスト環境のように、ハイエンドな構成で、フレームレートをできる限り稼ぎたいという場合はメモリも予算の許す限り高速なものを用意したほうがいいだろう。