MSI「G323CV」の実働テスト

最後に「G323CV」をPCとPlayStation 5に接続して、実際の動作を確認していこう。4K/UWQHDの高解像度モデルや、200Hzを超えるような高リフレッシュレートモデルでは、使用するPCもハイエンドな製品が求められるが、「G323CV」であればカジュアルなゲーミングPCでも十分に性能を引き出すことができる。

また「ELDEN RING」のようにリフレッシュレートが60Hzに制限されているゲームでも、「ナイトビジョン」やAMD FreeSyncなどのゲーマー向け機能に加え、「アンチフリッカー」「ブルーライトカット」といったアイケア機能を搭載する「G323CV」を使えば、より快適な環境でゲームをプレイできるようになる。

3,000:1の高コントラストを実現するVA方式のパネル

「G323CV」では、IPSやTN方式に比べてコントラストに優れるVAパネルを採用しているため、メリハリのある映像表現が可能。さらに大型湾曲パネルによる臨場感あふれる映像と、高い没入感を味わえるのも「G323CV」を使用する大きなメリットになるだろう。なお湾曲パネルの特性上、左右端ではやや色味の変化は大きいものの、中央から見る分にはほとんど影響がなかった。

暗闇や夜などの暗いシーンで視認性を高める「ナイトビジョン」テスト

続いて、暗い部分を補正して視認性を改善できる「ナイトビジョン」の効果を動画で確認していこう。一般的な液晶ディスプレイでは、暗部の視認性を改善する場合、輝度調整で対応するが、画面全体が一律で変化するため、明るい部分が白飛びしてしまう。しかし、「ナイトビジョン」を使えば暗い部分を中心に補正が行われるため、白飛びなどゲームの雰囲気を壊すことなく視認性を改善できる。ちなみに、その効果は5段階から選択できるため、ゲームに合わせて最も好みにあうものを選択すればいい。

お手頃価格で実現する大画面プレイ。一般ディスプレイの“卒業用”にもピッタリ

一般的に23.8型や27型が標準クラスとされる中で、31.5型は結構な大判サイズ。それでいて26,000円程度という価格設定はかなり安価な部類であり、大画面プレイの醍醐味を味わいたいというエントリーゲーマーにとっては注目の選択肢と言える。

バトルロイヤル系タイトルのような高リフレッシュレートを要求されるジャンルとは相性が合わないだろうが、世界観をゆったり味わうようなゲームをプレイする向きには、スペックの物足りなさを意識する場面はない。リフレッシュレートが60Hzに制限されることが多いコンシューマゲーム機との組み合わせも同様で、用途次第では“シンプルに安い大画面ディスプレイ”として付き合うことができる。

また、ディスプレイ同期技術や1msの高速応答、ナイトビジョンによる暗部補正といった、一般的なディスプレイには搭載されていないゲーミング向けの機能が利用できる点も大きなメリット。自分がプレイしたいジャンルやハードがマッチするなら、最高のコストパフォーマンスを備えた入門モデルになってくれそうだ。

協力：エムエスアイコンピュータージャパン株式会社