エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1260
2023.03.02 更新
文:撮影・こまめ
ここからは「Prestige 13 Evo A12M」のベンチマーク結果を交えながら、実際のパフォーマンスについて解説する。評価機のスペックをおさらいすると、CPUがIntel Core i7-1280Pでメモリ容量は32GB、ストレージは2TB PCI Express 4.0 M.2 SSD、グラフィックスはCPU内蔵のIris Xe Graphicsだ。
なおベンチマークテストの実施あたりWindows 11の電源プランを「バランス」に設定。さらに「MSI Center」の「User Scenario」で動作モードを「ハイパフォーマンス」に変更した上で、空冷ファンを最大出力で動作させる「クーラーブースト」を有効にしている。ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミングなどで大きく変わることがあるため、あくまで参考値として考えていただきたい。
まずはCPU性能を計測する「CINEBENCH R15」と「CINEBENCH R20」および「CINEBENCH R23」の結果から。
14コアのIntel Core i7-1280Pを搭載する「Prestige 13 Evo A12M」のCPUベンチマークスコアはさすがに優秀だ。第12世代Intel Coreプロセッサのなかではトップクラスのスコアで、Zen3+世代のモバイルRyzen 6000のUシリーズでもここまではなかなか出ないだろう。シングル/マルチともに、ちょっとしたゲーミングノートPC並みのパフォーマンスだ。これが13.3型のコンパクトなボディに収まっているとは、正直なところちょっと信じがたい。
テスト機に実装されているストレージは、PCI Express 4.0(x4)接続に対応するSamsungのPM9A1シリーズ2TBモデル(MZVL22T0HBLB)だ。アクセス速度はシーケンシャルリードで6700MB/s程度と非常に優秀。ランダムアクセスも相当に高速で、快適なレスポンスを期待できる。
「CrystalDiskMark 8.0.4 x64」による2TB PCI Express 4.0 M.2 SSDのアクセス速度計測結果 |
3Dベンチマークソフト「3DMark Version 2.25.8056」から、DirectX 12のパフォーマンスを計測する「Time Spy」の結果は以下のとおり。
ベンチマークテストの目標値は10,000以上だが、さすがに外部GPU非搭載のモバイルノートPCではスコアが低い。ゲームを快適に楽しめるほどのパフォーマンスではないのは明らかだ。しかしCPU内蔵タイプのグラフィックス機能としては、なかなか優秀な結果と言っていい。RDNA2世代のRadeon 680Mを内蔵したモバイルRyzen 6000シリーズには及ばないが、第12世代Intel Coreプロセッサのなかではトップクラスの性能だ。