エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1262
2023.03.06 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
トップパネルには大判ダストフィルターが装着されている。ホワイトに塗装され、さらに桜の花びらが舞う様子をプリント。フロントパネル同様、決して過剰ではない演出は好感が持てる。
ダストフィルターは実測で幅約175mm、長さ約400mm。マグネット固定式で簡単に取り外しができる |
ダストフィルターを外すと天板はほぼ全面が通気孔仕様。冷却ファンまたはラジエーターを取り付けるスリットタイプのネジ穴も複数確認できる。さらにトピックとして、トップパネルは着脱式を採用。天板を開放状態にすることで、内部へのアクセスは格段に向上し、組み込み時やメンテナンス時など、あらゆる場面で利便性を発揮してくれる。
強化ガラス製左サイドパネルを外すと、上部左右にはネジが露出。2本のネジを緩める事で、トップパネルは取り外しができる仕組み |
一気に視界が開けるトップパネル開放状態。ケーブルの配線や構成パーツの増設、メンテナンス等、作業効率の良さは一目瞭然だろう |
左右両サイドパネルはそれぞれ素材が違うだけでなく、異なるデザインがあしらわれている。いずれも「SAKURA Edtion」をアピールするもので、フロントパネル同様、桜をモチーフにした意匠が美しい。
まず左側面は、強化ガラスを採用。内部構成パーツを魅せる目的は明白だが、強化ガラス表面にも桜の花びらを散りばめ、さらに下地には日本の伝統的な文様である「麻の葉文様」が連続して描かれた「持ち合い」がプリントされている。
なお強化ガラス上下には金属製プレートを装着。パネルサイズは実測で幅430mm、高さ475mm。縁は前後各30mm、上23mm、下20mmだった。
桜の花びらが舞う強化ガラス表面。LEDの発光にも負けない存在感がある | 固定はジュラコンキャッチ式で、上部に2つの受け部が内蔵されている |
背面上部には輸送時等の脱落を防止するハンドスクリューを装備。さらに上部には着脱を容易にする張出し加工が施されている |
右側面は密閉型のいわゆるソリッドパネル仕様。ボディ同色のホワイトで、よく見ると強化ガラスの下地に採用されている麻の葉文様の持ち合いが一面にプリントされている。反射角によりラインが鮮明になる仕掛けで、プリント面に触れると凹凸を感じる事ができる。なおパネルサイズは実測で幅430mm、高さ477mmだった。
角度により浮かび上がる麻の葉文様。なおシャーシへの固定には上下各1本の脱落しないハンドスクリューが使用されている |
背面に回り、リアパネルデザインを上段から見ていく。右手に冷却ファン増設用通気孔、左手にはマザーボードのバックパネル用開口部。かわって中段は左手に拡張スロット金具、その右手縦列には通気孔。最下段の最も広い開口部は、電源ユニットのマウントスペースになる。
各配置を見る限り、最もオーソドックスなレイアウトであり、モデル特有の仕掛けは採用されていない事が分かる。
本体を横倒しにして、ボトムパネルをチェックしよう。ボディと同じホワイト色の底面は、四隅にプラスチック製の台座と、設置面には滑り止めゴムが装着済み。後方にはスライド着脱式ダストフィルターが用意されている。なお前半分エリアにあるネジ穴はシャドウベイユニットの固定用。これについては後ほど詳しく解説しよう。
四隅の滑り止めゴムは前方が幅10mm、長さ30mm。後方が幅10mm、長さ55mm。台座の脚高は約20mmで、設置面との空間を設けている |
フロント下部のデザインから一体型に見える前方の台座部分。後方には電源ユニットの吸気ファン向けとなるダストフィルターを備える |