エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1263
2023.03.09 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:pepe
MSI「RadiX AX6600 WiFi 6 Tri-Band Gaming Router」(型番:GRAX66) 市場想定売価税込47,800円(2023年2月17日発売) 製品情報(MSI) |
今回の撮って出しレビューで取り上げるのは、MSIとしては初のルーター製品になる「RadiX AX6600」だ。昨年9月開催の「TGS2022」にて国内初披露された製品で、冷却機構にはグラフィックスカードやノートPCで培ったノウハウを生かし、ヒートパイプと放熱板を備えた大型ヒートシンクを搭載する。これにより、CPUの温度を10℃以上も下げることに成功しており、高負荷時でも安定した通信が行えるという。
ルーターとして初めて冷却機構にヒートパイプを搭載。CPUの温度を下げることで、安定した通信を可能にしている |
「TGS2022」で公開されていた社内テストの結果によると、ヒートパイプ付きのヒートシンクを実装することでCPUの温度は最大14℃低下 |
また内蔵のAIエンジンを使いネットワークのトラフィックを自動的に判別して、用途に合わせて最適なパケットの順位付けをする「AI QoS」や、「MSI Center」経由で接続されたMSIデバイスのパケットを優先する「MSI First」、オンラインゲームの遅延を抑える「ゲームブースト」、USBポートに接続したストレージをDLNAサーバー化する「ファイル共有サーバー」、特定クライアントのネットワークアクセスを制限する「ペアレンタルコントロール」など多くの機能を搭載する。
パケットの制御は、AIエンジンによる自動制御「AI QoS」の他、手動制御する「従来型QoS」も選択可能。なお「従来型QoS」ではMSIデバイスのパケットを優先する「MSI First」が利用できる |
無線LAN規格はWi-Fi 6に準拠し、Wi-Fi 6ルーターでは、一部のハイエンドモデルしか対応していない5GHz-2(4,804Mbps/以降5GHz-H)、5GHz-1(1,201Mbps/以降5GHz-L)、2.4GHz(574Mbps)のトライバンド通信が可能。また帯域を分割して複数デバイス通信時の安定性を向上する「OFDMA」や、上り・下りとも同時通信ができる「MU-MIMO」、子機に向けて電波を集中する「ビームフォーミング」、「1024-QAM」データ変調方式などをサポートする。
5GHz帯×2、2.4GHz帯×1のトライバンドに対応しており、処理に合わせて帯域を分けることでより安定した通信が可能 |
主なスペックはCPUが1.8GHzのクアッドコアプロセッサ、メモリはDDR4 512MB、ストレージは256MBフラッシュメモリで、外付けアンテナ数は6本、ストリーム数は8つ。インターフェイスは2.5ギガビットWAN/LANポート×1、ギガビットWAN/LANポート×1、ギガビットLANポート×3、USB3.2 Gen 1 Type-A×1を備え、本体サイズは幅338mm、奥行き224mm、高さ198mm、重量1.09kg。
製品画像が大きくデザインされたパッケージ。実測幅403mm、高さ310mm、奥行き132mmで、ハイエンドマザーボードと同等のサイズ感 |