エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1271
2023.03.31 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:pepe
まずは定番の3Dレンダリングベンチマーク「CINEBENCH」シリーズを使い、CPUのパフォーマンスをチェックしていこう
最もテスト時間が短く、CPUの最高性能を計測できる「CINEBENCH R15」の結果から確認していこう。シングルコアテストは301cb、マルチコアテストは約14倍の4,329cbで、24コアというコア数のメリットがスコアからもはっきりと分かる。またデータベースのスコアを確認すると、シングルコア、マルチコアとも先代ハイエンド(Core i9-12900KSを除けば最上位)Core i9-12900Kを上回るパフォーマンスを発揮する。
より処理の重くなる「CINEBENCH R20」でも、データベースのCore i9-12900Kとの比較ではシングルコアテスト、マルチコアテストとも上回る。さらにシングルコアテストでは、Core i9-12900KSに匹敵する性能を叩き出しており、後半に実施するゲーム関連の性能にも期待ができる。
最後にメニーコアCPUに最適化された「CINEBENCH R23」のスコアを確認していこう。シングルコアテストは2,108pts、マルチコアテストは約13倍の28,433ptsで、やはりEコアを含め24コアというコア数のメリットは大きい。レンダリング処理や動画のエンコード、さらにはゲームをしながら同時に動画を配信するような用途でも性能が不足することはないだろう。
続いて「V-Ray 5」ベースのレンダリングベンチマーク「V-Ray 5.02 Benchmark」の結果も確認しておこう。なおプリセットはCPU向けの「V-Ray」と、グラフィックスカード向けの「V-Ray GPU CUDA」「V-Ray GPU RTX」の3種類を選択している。
CPU向け「V-Ray」のスコアは19,386vsamples。以前Power Limit無制限の状態で検証を行ったCore i7-13700K(20,140vsamples)との差は約4%しかなく、Power Limitが制限されている影響はほとんどない。
そしてGPU向けテストの結果を確認すると「V-Ray GPU CUDA」は4,142vpaths、「V-Ray GPU RTX」は5,573vraysで、以前検証を行ったGeForce RTX 4090 Founders Edition(3,938vpaths/5,450vrays)をいずれも上回り、しっかりとその性能を引き出すことができているようだ。
続いて同じくレンダリング系のベンチマーク「Blender Benchmark 3.4.0」の結果を確認していこう。レンダリングにはCore i7-13700KとGeForce RTX 4090を使用し、サンプルは「monster」「junkshop」「classroom」の3種類を選択している。
「Blender Benchmark 3.4.0」ではCPUとGPUで同じデータのレンダリングを行うことができるが、GeForce RTX 4090とCore i7-13700Kを比較すると最も差の小さい「junkshop」で約26倍、最も差の大きい「classroom」では約39倍もの差がついた。「Blender」など、GPUでのレンダリングにも対応しているアプリケーションなら積極的にGPUレンダリングを使用していくといいだろう。