エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1272
2023.04.02 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
MSI「MEG Ai1300P PCIE5」 市場想定売価税込65,280円(2022年10月28日発売) 製品情報(MSI) |
PC関連の総合メーカーとして様々なデバイスを送り出しているMSIが、電源ユニットを手がけるようになって数年。長くミドルレンジ向けの手頃なモデルがラインナップを占めていたところ、ついに登場した決定版と言える製品が「MEG Ai PCIE5.0」シリーズだ。
PCI Express 5.0世代のグラフィックスカードを見据えたIntel PSDG ATX 3.0準拠の電源ユニットで、瞬間的なピーク電力は定格比の2倍、GPU用の電力は3倍まで出力可能な耐性を確保。12VHPWRコネクタも標準装備し、最新グラフィックスカードへケーブル1本で給電できる。
昨年10月から販売が始まっている、「MEG Ai PCIE5.0」シリーズの1300Wモデル「MEG Ai1300P PCIE5」。最新規格のATX 3.0に準拠するMSIの自信作だ |
80PLUS認証は、最大変換効率92%を満たす80PLUS PLATINUMを取得。ケーブル仕様はすべて着脱式コネクタを採用するフルモジュラータイプで、容量は1000Wの「MEG Ai1000P PCIE5」と1300Wの「MEG Ai1300P PCIE5」という、ハイエンドシステム向けの2モデルをラインナップする。
国内向けには1300Wモデルの「MEG Ai1300P PCIE5」のみが展開されているが、いずれも内部は信頼性に優れた日本メーカー製の105℃コンデンサを100%採用する、信頼性重視の設計。+12Vシングルレーン最大108Aを出力できるハイパワーも特徴とする一方、通常の2倍サイズに増強した大型ヒートシンクを備えるなど、放熱性にも十分配慮されている。
80PLUS PLATINUM認証を取得したフルモジュラー仕様のハイエンド電源。日本メーカー製コンデンサやオリジナルの静音ファンが採用されている |
さらに冷却機構も特別仕様で、優れた耐熱性と耐熱膨張性を備えた液晶ポリマー(LCP)素材のファンブレードを採用する「MEG SILENT GALE P12」を搭載している。頑丈なフレームや防振ゴムガスケットなどを組み合わせ、騒音を抑えたオリジナルの120mm静音ファンだ。
そしてマザーボードとUSB接続することで、リアルタイムのモニタリングが可能な「MSI G.I.(Gaming Intelligence)」に対応する点も大きなトピック。総合ユーティリティの「MSI Center」を使用した動作状況の監視が可能なほか、負荷55%未満または温度70℃以下になるとファン回転を停止させるセミファンレス動作も設定できる。
ATX 3.0対応が一際分かりやすくアピールされた「MEG Ai1300P PCIE5」のパッケージ |
背面では出力仕様やケーブル構成を図解。内部には電源ユニット本体に加え、ケーブル各種がポーチにまとめて収納されていた |
そのほか、過電流保護(OCP)、過電圧保護(OVP)、過負荷保護(OPP)、過熱保護(OTP)、ショート保護(SCP)、低電圧保護(UVP)の各種保護回路を搭載。メーカー保証は、ハイエンドモデルらしく最長クラスの10年保証が提供される。
MSIのATX 3.0対応電源ユニットとしては、80PLUS GOLD認証の1000Wモデル「MPG A1000G PCIE5」(市場想定売価税込33,980円)も販売されている |