エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1274
2023.04.08 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
ここからは定番3Dベンチマーク「3DMark」を進めて行く。まずはDirectX 12 Ultimateに対応した最新ベンチマーク「Speed Way」の結果から確認していこう。
レイトレーシングやメッシュシェーダー、可変レートシェーディングなど最新GPU機能を利用するベンチマークということで、総合スコアは262、フレームレートも2.63fpsに留まる。実際のテスト画面もコマ送りの状態で、さすがに内蔵GPUには厳しい結果になった。最先端の機能を利用してゲームをする場合には、素直にGeForce RTX 40シリーズや、Radeon RX 7000シリーズを搭載したPCを用意しよう。
続いてAPIにDirectX 12を使用する「Time Spy」のスコアを確認していこう。今回は内蔵GPUということを考慮して、プリセットにはWQHD解像度の「Time Spy」を使用した。
DirectX 12のベンチマークではかなり重いテストということもあり、総合スコアは2,624、フレームレートはGraphics test 1で15.33fps、Graphics test 2では13.24fpsに留まり、WQHD解像度での重量級ゲームは正直厳しいだろう。とは言え、データベースを確認するとGeForce GTX 1630を約10%上回り、GeForce GTX 1050 Tiと同等のスコアだった。
APIにDirect X11を使用する「Fire Strike」のスコアもチェックしていこう。こちらも内蔵GPUということを考慮して今回はフルHD解像度の「Fire Strike」を使用している。
「Time Spy」からは総合スコア、フレームレートとも約2倍に上昇しており、テスト中の映像もだいぶ滑らかに再生できていた。またデータベースとの比較では、やはりGeForce GTX 1630よりは高く、GeForce GTX 1050 Tiとほぼ同等のスコアを記録している。このことから、AMD Radeon 680Mは内蔵GPUながら、エントリークラスのグラフィックスカードに匹敵するパフォーマンスを備えているのは間違いない。
APIに「Vulkan」を使用するクロスプラットフォーム対応の中量級テスト「Wild Life」のスコアも確認しておこう。なおプリセットはWQHD解像度の「Wild Life」を選択している。
「Time Spy」や「Fire Strike」に比べると軽めのテストということもあり、総合スコアは14,269、フレームレートも85.45fpsで、テスト中の映像も滑らかに再生することができていた。またデスクトップCPUでは最高クラスの内蔵GPU性能を誇るRyzen 7 5700G(総合スコア8,454)やRyzen 7 PRO 4750G(総合スコア8,900)と比較すると6割以上もスコアが向上しており、Radeon 680Mのグラフィック性能はかなり優秀であることがわかる。
「3DMark」系ベンチマークのラストは、APIにDirect X12を使用する軽量級のベンチマーク「Night Raid」の結果を確認していこう。
APIにDirectX 12を使用する「Time Spy」に比べて軽いこと。さらに解像度がフルHDということもあり、総合スコアは約25,000、フレームレートもGraphics test 1で約112fps、Graphics test 2なら170fpsを超える良好なスコアを記録した。ここまでの結果を見る限り、Radeon 680MはフルHD解像度までならかなりのゲームが快適に動作するだろう。