エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1275
2023.04.12 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
NVIDIA「GeForce RTX 4070 Founders Edition」(国内発売予定なし) 製品情報(NVIDIA) |
今回の主役である「GeForce RTX 4070」は、NVIDIAの新アーキテクチャ「Ada Lovelace」を採用するアッパーミドルGPU。今年1月に発売が開始された「GeForce RTX4070 Ti」の下位に位置づけられる製品で、製造プロセスは4N NVIDIAカスタムプロセス、GPUコアは「AD104」のまま変更はない。
「GeForce RTX 4070」(画像上)と「GeForce RTX 4070 Ti」(下)のブロックダイアグラム図。GPCが丸々1つ少ない他、1つのGPCからはSMが2基削減。さらにNVENCも1基減らされている |
ただし、Graphics Processing Cluster(GPC)数は5基→4基、CUDAコア数は7,680基→5,888基、Tensorコア数は240基→184基、RTコア数は60基→46基、L2キャッシュは49,152KB→36,864KBへといずれも75%強に縮小。これに伴いメインターゲットとしている解像度も4KからWQHDへと変更されている。
とは言え、 NVIDIAの資料によればフレーム生成機能を有効にしない状態でGeForce RTX 3080とほぼ同等、GeForce RTX 3070 Tiとの比較では平均約1.2倍性能が向上。さらにフレーム生成機能を有効にすればGeForce RTX 3070 Tiから平均で1.7倍、最大では2倍を超える性能を発揮するとしており、アーキテクチャの刷新による効果はかなり大きいことがわかる。
第4世代Tensor コアと最新のオプティカルフローアクセラレータを活用する「DLSS 3」のフレーム生成機能を利用することで、平均フレームレートを大幅に引き上げることができる |
GeForce RTX 2070 SUPERやGeForce RTX 3070 Tiとのパフォーマンス比較。GeForce RTX 4070ならフレーム生成機能を使うことでGeForce RTX 3070 Tiの2倍以上の性能を発揮するものもあるという |
またGPUの規模が縮小された分、TGPは285W→200Wへと大幅に低減。さらに今回の主役である「Founders Edition」ではサイズも長さ約242mm、厚さ2スロットに収められ、熱処理も格段に楽になっているようだが、実際の発熱や冷却性能については後半のテストセッションで明らかにしていく。
GeForce RTX 3070 Tiの約7割の消費電力で、8割以上も高いフレームレートを発揮するシーンもあるとのこと | 4月13日発売で、グローバル市場向けの価格は599ドルから |
その他、主なスペックはベースクロック1,920MHz、ブーストクロック2,475MHz、メモリスピード21Gbps、メモリバス幅192bit、ビデオメモリはGDDR6X 12GB。バスインターフェイスはPCI Express 4.0(x16)、Founders Editionの電源コネクタは12VHPWR×1で、メーカーのオリジナルモデルでは8pin×2や8pin×1の製品も用意されるとのこと。なおグローバル市場向けの価格は599ドルからに設定されている。