エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1276
2023.04.15 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
今回取り上げるMSI「MEG PROSPECT 700R」は、冒頭でも触れたとおり市場想定売価6万円台の高額なPCケースだ。普及価格帯のミドルタワーPCケースに触れる機会が多いだけに、ヘタをすればその6倍もの売価はかなりのインパクト。ともすれば高嶺の花とも言える製品を好きなだけいじってもイイとのことだが、さてどうすればそんな売価になるのだろう。
MSI「MEG PROSPECT 700R」 市場想定売価税込64,980円(2023年2月17日発売) 製品情報(MSI) |
まずは検証するにあたり、テーマのひとつとして“売価に見合った製品なのか”を挙げておきたい。イマドキのアッパークラスPCケースのベンチマークとして、大いなる期待を抱きつつ検証を進めていこう。
ちなみにエムエスアイコンピュータージャパン株式会社の公式サイト(https://jp.msi.com/)を見ると、PCケースは「MPG Series」と「MAG Series」の2シリーズが存在し、いずれも7機種、合計14機種がラインナップしている。ここにもう1シリーズ/1機種加えられたのが今回取り上げる「MEG Series」の「MEG PROSPECT 700R」となり、気が付けばMSIは多くのゲーミングPCケースを抱える、専売メーカー顔負けのボリュームでシェアを伸ばし続けている。今後の展開にも目が離せない。
次にスペック表から、MEG PROSPECT 700Rの概要を掴んでみたい。まずは圧倒的なボディで、外形寸法は幅257mm、奥行き585mm、高さ537mmと、いずれを取ってもビックスケールの大型PCケースである事は間違いない。特に幅257mmはCPUクーラー有効スペースと裏配線スペースの足し算が軸になるワケだが、どう分け合っても一般的なミドルタワーPCケースとは明らかに異なる。そして600mmにも届きそうな奥行きは、ハイエンド志向のグラフィックスカードの収納力にはプラスであり、高さ537mmは両手で底面に手を入れて持ち上げるには難儀なスケールで、完成後の移動には苦労しそうだ。
このサイズから、重量は空の状態で15.95kg。外装化粧箱にいたっては、実測で幅約370mm、奥行き約630mm、高さ約680mmとなり、小脇に抱えて店頭からの持ち帰りというわけにはいかない。筆者なら配送を選択するが、即組み込み作業をしたいなら大型キャリーカートの用意は必須になる。