エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1281
2023.04.28 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
検証のトップバッターは、ストレステストの定番である「OCCT」の最新バージョン「OCCT 11.0.21」を動作させてみよう。テストプリセットはCPUとGPUの両方に強力な負荷をかける「電源」を選択し、テスト時間は30分間に設定した。CPU・GPUともに最大級の負荷がここまで長時間持続することはほとんどないものの、限界の動作環境で電源ユニットの挙動はどのように変化するだろうか。
なお、テスト中における消費電力は最大663W。1000Wモデルの「Dark Power 13 1000W」にとって、7割近いシステム負荷率で動作していたことになる。
ATX 3.0規格のデザインガイドでは12Vは+5%/-7%の変動が許容されているが、最も変動幅の大きな12VHPWRでも1.5%ほどの下振れに留まっている。しかも強力な負荷がかかっているフルロード時の挙動は、0.01Vの変動か常に一定という、驚くほどの安定性。過酷な環境でもブレの少ない出力を常に維持できる、優れた信頼性を備えているようだ。
次は3Dベンチマークテストの「3DMark」を使用し、主に3D描画シーンにおける負荷の影響をチェックする。テストプリセットはGeForce RTX 40シリーズの性能を最大限に発揮できると謳われている、最新のDirectX 12 Ultimateに対応する「Speed Way Stress Test」をチョイス。先ほど同様に30分間に達するまでループで実行した。
ちなみに今回のテストにおける消費電力は最大492W。電源ユニットにとっては最も変換効率が高くなる、負荷率50%に近い理想的な動作環境だ。
最も変動幅の大きい12VHPWRでも、ようやく1%を超える程度の下振れ。さらに「OCCT」実行時と同様に、負荷がかかっている最中はATXで0.01V、CPUと12VHPWRに至っては変動なしというブレの少なさ。グラフィックスカードへの要求が大きいシーンにおいても、常時安定した出力を維持できる点に変わりはない。