エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1281
2023.04.28 更新
文:編集部 絵踏 一/撮影:pepe
「Dark Power 13 1000W」の動作をチェックしたところで、同時にリリースされるミドルレンジ向けモデル「PURE POWER 12 M」の挙動も合わせて見ておこう。検証には最大容量の1000Wモデル「PURE POWER 12 M 1000W」を用意。「OCCT 11.0.21」の「電源」プリセットを30分間動作させ、その際の電圧変動をチェックする。ちなみに消費電力は「Dark Power 13 1000W」とほぼ同じ最大664Wだった。
アイドル時は定格値より上振れた数値になっており、負荷がかかると定格を下回るという動作パターン。しかしいずれも1%未満の変動に過ぎず、ATX 3.0規格(5%/-7%)が許容する範囲に比べれば圧倒的な余裕がある。ベンチマークテスト中の動作も上下の変動は微細なもので、ほぼ一定の出力を維持できていると言っていい。上位モデルに負けず劣らず、信頼のおける動作だ。
be quiet!は電源ユニットやクーラー、PCケースを中心に多くのプロダクトを手がけているが、そのほとんどは日本市場で目にする機会が限られていた。それがサイズの新規取り扱いにより、オールジャンルで再展開を開始。今後はドイツ発のハイクオリティな製品の数々が、より身近な存在として店頭で手に取れるよう変わっていくはずだ。
その中でも特に注目したいのは、やはりヨーロッパ市場でトップクラスのシェアを誇る電源ユニット製品だろう。今回検証を行った最新ハイエンドモデルの「Dark Power 13」は、メーカーの自信作だけに期待通りの信頼性を発揮。高品質コンポーネントの採用に裏打ちされた安定動作に加えて、+12Vレーン動作を任意で切り替えられる「Overclocking Key」のようなユニークな機能も強みになっている。
さらにブランド名でアピールしているように、ほぼ無音を謳う冷却機構も大きなトピック。セミファンレス機能などを組み合わせて動作音を抑えようとするアプローチが多い中で、極まった静音による常時回転という仕様は、信頼性を重視するユーザーに与える好感度は特に高いはず。近頃とみに盛り上がりを見せている電源ユニットの最新モデルに、またもや注目の製品が加わった。
なおサイズは2023年6月6日、秋葉原通運会館(〒101-0021 東京都千代田区外神田3-16-18)にて誰でも無料で参加可能なbe quiet!の新製品発表イベントを開催予定。会場では無料提供のドイツビールを味わいながら新製品をチェックできる。
協力:株式会社サイズ