エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1282
2023.04.30 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いてカードを分解して、オリジナルデュアルファンクーラーをチェックしていこう。冷却ファンはブレード長を稼ぐための小型ドラムと、直進的なエアフローを可能にするバリアリングを備えた「Axial-techファン」で、軸受にはスリーブベアリングの2倍の耐久性を誇るデュアルボールベアリングを採用する。
ブレードの端をバリアリングで連結した「Axial-techファン」を2基搭載。なおファンの直径は実測95mmだった |
「Axial-techファン」から吹き付ける風を受けるヒートシンクは2ブロック構成で、いずれもクーラーの両サイドから風が抜けるように整然と放熱フィンが実装されている。またGPUとの接触部分には銅製のベースプレートを搭載。さらにφ6mm×4本のヒートパイプが実装され、GPUから発生した熱を素早くヒートシンクに移動できるよう設計されている。
2ブロック構成のヒートシンクは、2基の「Axial-techファン」の真下に来るように配置されている |
φ6mm×4本のヒートパイプは、ヒートシンク全体にまんべんなく熱を移動するためバランスよく配置されている |
サイドから確認すると、ヒートシンクの厚さはほぼ2スロットに収まるよう設計されていた |
GPU接触部分には銅製のベースプレートを実装。またメモリや電源回路との接触部分にもサーマルパッドと受熱ベースが用意されている |
画像セッションのラストはVGAクーラーを外した基板側をチェックしていこう。カード長より約30mm短い、実測約230mmの基板には合計10フェーズの電源回路を搭載。またハイサイド/ローサイドMOSFETとドライバICを統合したDrMOSや、高品質チョークコイル、固体コンデンサなど実装パーツにもこだわることで、信頼性・安定性を高めている。
実測約230mmのコンパクトな基板を採用。なお2GBの大容量メモリや、ハイサイド/ローサイドMOSFETとドライバICを統合したDrMOSにより、実装密度はそれほど高く無い |
GPUコアはAda Lovelase世代の「AD104-250-A1」 |
ビデオメモリは容量2GBのMicron製GDDR6Xメモリを6枚搭載 |
前方と後方の2箇所に分かれて配置された電源回路。6フェーズ分は空きパターンになっている |
基板右下には2基のファンを制御する独自7pinコネクタを搭載 |
基板裏面にもタンタルコンデンサを実装 |
電源回路の冷却を補助するため、バックプレートの電源回路に触れる部分にも厚手のサーマルパッドが貼り付けられていた |