エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1286
2023.05.09 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
ここからは「CRAS C930」を実際のPCに組み込みパフォーマンスをチェックしていこう。ベンチマークソフトは「AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247」「CrystalDiskMark 8.0.4」「3DMark」「PCMark 10」「ATTO Disk Benchmark 4.01」を使用し、OS、ドライバ、ベンチマークテストをインストールしたシステム用SSDは別途用意している。また温度検証以外のテストについては、基本的にすべてASRock「Z790 Steel Legend WiFi」に付属しているヒートシンクを使用して検証を行っている。
「CRAS C930」の1TBモデル「K01TBM2SP0-C93」の「CrystalDiskInfo 」の結果 |
まずは「AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247」を使い、基本的なパフォーマンスとシーケンシャルアクセスの圧縮率の影響を確認していこう。
【AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247:総合ベンチマーク】 |
【AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247:Compression-Benchmark】 |
もともと公称スペックに比べて、シーケンシャルアクセスは低めに出るベンチマークだが、読込が約5,235MB/s、書込が約5,365MB/sで、いずれもPCI Express 3.0(x4)の限界を超える良好な結果。総合スコアも9,000ポイントを超えており、PCI Express 4.0(x4)SSDの中でもトップクラスのパフォーマンスを発揮する。
また「Compression-Benchmark」を確認すると、読込・書込とも圧縮率の影響は見られず、シーケンシャルアクセスについてはデータサイズに関係なく安定した転送速度が期待できる。
続いて「CrystalDiskMark 8.0.4」でも圧縮率の影響を確認していこう。計測はデータサイズを1GiBに固定。データ形式は圧縮率の低い「デフォルト (ランダム)」と、圧縮率の高い「All 0×00 (0Fill)」の2種類を選択して、計測を行った。
【デフォルト (ランダム)】 | 【All 0×00 (0Fill)】 |
「AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247:Compression-Benchmark」で検証したシーケンシャルアクセスだけでなく、ランダムアクセスについても大きな違いはみられず、InnoGrit「IG5236」は圧縮率の影響を受けないコントローラと結論づけて良さそうだ。そこで以降のテストは「デフォルト (ランダム)」のみで行うことにした。