エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1295
2023.05.31 更新
文:撮影・藤田 忠
ラストは人気だがGPU負荷が高い「ホグワーツ・レガシー」の結果を確認していこう。レイトレーシングを「最高」品質で効かせると、さすがに力不足でフルHD解像度でもフレームレートは10fps台になってしまうため、グラフィックス設定はレイトレーシングをオフにした「最高」と「高」プリセットを選んだ。フレームレートの記録には「CapFrameX」を使用し、ホグワーツの中庭を一定ルート移動している。
最新ゲームタイトルのなかでも、かなり重たい「ホグワーツ・レガシー」だが、レイトレーシングを使わなければ、フルHD解像度でプレイを楽しめるフレームレートをマークしている。負荷の高いシーンも、画質を「高」まで下げれば、平均フレームレートは、100fps台まで伸びるので安心だ。
ゲーミングパフォーマンスのチェックが一段落したところで、「PULSE Radeon RX 7600 GAMING 8GB GDDR6」のデュアルファンVGAクーラーの冷却性能や静音性、さらにシステム全体の消費電力を確認していこう。
ストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使い、GPU温度などは「HWiNFO64 Pro」を利用して記録した。テスト実行中の最高値を高負荷時、起動後10分間何もせず放置した状態をアイドル時としている。また、騒音値はグラフィックスカード側面から30cmの位置で計測を行った。
GPUの温度はホットスポット値(GPU Hot Spot Temperature)こそ、最高84℃を記録したが、ファン回転数などを制御するGPU温度(GPU Temperature)は、最高でも69℃と不安のない温度を維持している。デュアルファンの回転数は最高で2,100rpm前後、回転率46%前後となっており、騒音値は40.4dBAだった。バラック状態のため、回転率40%を超えたありから、サーと言う風切り音が耳に入りだしたが、PCケースに組み込んだ状態なら問題ない動作音だろう。
テストセッションの最後は、システム全体の消費電力を確認していこう。高負荷時は「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使用している。
24コア/32スレッドCPUのCore i9-13900Kを組み合わせているが、ゲーミング中のCPU負荷は低いため、最高でも288.2Wになっている。500~600Wクラスの電源ユニットを搭載してれば問題ないレベルなので、ちょっと古めのPCのグレードアップにも問題なく使えるだろう。
144Hz駆動に対応するフルHD解像度のゲーミング液晶ディスプレイを組み合わせてのゲームプレイも十分狙えるうえ、「BIOHAZARD RE:4」などの最新ゲームタイトルも快適に楽しめる実力を示した「PULSE Radeon RX 7600 GAMING 8GB GDDR6」。そのうえ、SAPPHIREのコストパフォーマンスモデルながら、冷却性能と静音性に不安なしと魅力的だ。これからコストを抑えたゲーミングPCを検討しているユーザーや、既存PCのグラフィックスカードをグレードアップしたいと考えているユーザーにとって、狙い目と言える。
協力:SAPPHIRE TECHNOLOGY LIMITED
株式会社アスク