エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1299
2023.06.14 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
最終セッションでは、PC構成パーツをひとつずつTerraに組み込んでいく。ここまでの解説で理解しにくい箇所があったかもしれないが、実際に搭載した状態を見る事で解決する事もあるはずだ。解説セッションで紹介したTerra特有の仕掛けなどを思い出しながら、じっくりとご覧頂こう。
なお事前にお断りしておくと、付属の図説マニュアルは最低限の基本的な組込セッション(Builder’s Guide)と、応用編とも言うべきセッション(Optional Steps)、さらに追加情報を記した(Additional Info)の3構成。本稿ではそれをミックスしたカタチで解説していく。特に組み込む順番については一部マニュアルと異なるため、比較的ライトなユーザーであれば、Fractalの推奨する手順を踏んだ方が無難かもしれない。
ここはTerra特有の作業手順だ。この時点で構成パーツが決まっていない人はいないだろう。組込作業を行うにあたり、まずは組み合わせるCPUクーラーとグラフィックスカードとの折り合いが付く位置に、マザーボードプレートを移動させる。
マニュアルにはCPUクーラーとグラフィックスカードの対応表が記されており、準備した製品に合った「Spine Position」(1~7)に移動し、ネジ留め作業を完了しておこう。なお本稿では「3」のポジションで組込を進行していく。
次にマザーボードを搭載してみる。今回の搭載テストには、Mini-ITX規格のZ790チップマザーボードプレート、ASUS「ROG STRIX Z790-I GAMING WIFI」を用意した。実勢価格は税込約70,000円のハイエンドモデルだ。
マザーボードプレートの搭載エリアには、予め4本のスタンドオフが装着済み。これに付属のMounting Screw (6-32)を使ってマザーボードを固定する。さすがにこの時点での注意事項はなく、作業は滞りなく進行。ただし通常の手順に従えば、CPUクーラーは事前に搭載しておいた方がいい。組み慣れたミドルタワーPCケースと同じ気分で進めると、思わぬ落とし穴がありそうだ。
次にマザーボードプレートに大きくカットされた、CPUクーラーメンテナンスホールを計測してみた。大きな開口部はは幅約125mm、高さ約137mm。このサイズだと、CPUソケット周りというより、一辺が170mmとなるMini-ITXマザーボードの大部分が露出できている。製品の性格上、マザーボードを固定した状態でのCPUクーラー搭載作業は推奨されていないが、やってやれないわけではない。