エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1301
2023.06.21 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
だいぶ普及が進んできたUSB 3.2 Gen 2×2 Type-C。なおUSB 3.2 Gen 2×2 Type-C搭載を謳うマザーボードの中にはフロントポートとして実装しているものもあるため注意が必要 |
ここからは実際に「S1 Portable SSD」シリーズの1TBモデル「K01TBPSSU3-PS1」をPCに接続し、各種ベンチマークテストにてそのパフォーマンスをチェックしていこう。テスト用のマザーボードはMSI「Z690 CARBON WIFI」を使用し、「K01TBPSSU3-PS1」はリアインターフェイスに用意されているUSB 3.2 Gen 2×2 Type-Cポートに接続している。なおベンチマークソフトは「AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247」「CrystalDiskMark 8.0.4」「3DMark」「PCMark 10」「ATTO Disk Benchmark 4.01」の5種類を使用し、OS、ドライバ、ベンチマークテストをインストールした起動ドライブ用のSSDは別途用意している。
「K01TBPSSU3-PS1」の「CrystalDiskInfo 9.0.1」の結果。データの転送は高速なUASP(USB Attached SCSI Protocol)規格に対応する |
まずは「AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247」を使い、基本的なパフォーマンスとシーケンシャルアクセスの圧縮率の影響を確認していこう。
【AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247:総合ベンチマーク】 |
【AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247:Compression-Benchmark】 |
まず「AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247:総合ベンチマーク」の型番を確認すると、NVMe-USB変換コントローラにはASMedia「ASM236x」シリーズを採用していることがわかる。
またシーケンシャルアクセスは読込約1,640MB/s、書込約1,270MB/sで、帯域幅20GbpsのUSB 3.2 Gen 2×2接続SSDらしいスコア。そしてUSB接続のストレージが苦手としているランダムアクセスも読込が214MB/s、書込が243MB/sをマークし、総合スコアはSATA 3.0 SSDのハイエンドモデルの目安となる1,000ポイントを上回る。なお「Compression-Benchmark」の結果は読込・書込とも全領域ほぼフラットで、シーケンシャルアクセスについては圧縮率の影響はないようだ。
続いて「CrystalDiskMark 8.0.4」でも圧縮率の影響を確認していこう。計測はデータサイズを1GiBに固定。データ形式は圧縮率の低い「デフォルト (ランダム)」と、圧縮率の高い「All 0×00 (0Fill)」の2種類を選択して、計測を行った。
【デフォルト (ランダム)】 | 【All 0×00 (0Fill)】 |
「AS SSD Benchmark 2.0.7316.34247:Compression-Benchmark」で確認したシーケンシャルアクセスはもちろん、ランダムアクセスでも有意な差は出なかった。このことから「S1 Portable SSD」シリーズは圧縮率の影響がないSSDと結論づけていいだろう。そこで以降のテストは「デフォルト (ランダム)」に絞って行うことにした。