エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1306
2023.07.02 更新
文:藤田 忠/撮影:pepe
ベンチマークテストの最後は、「ファイナルファンタジーXIV」の最新ベンチマーク「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」のスコアを確認しておこう。グラフィックス設定は「最高品質」で、解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類で実行している。
3,840×2,160ドットでも、”非常に快適”指標を獲得する15,000ポイントを超え、平均フレームレートも100fps台に達している。1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドットでは、平均フレームレートは200fpsを超えている。「ファイナルファンタジーXIV」は、今後の大規模アップデートで、グラフィックスの向上が予定されているが、このスコアなら十分対応できるだろう。
基本性能を把握したあとは、本題となる「ホグワーツ・レガシー」のパフォーマンスを確認していこう。画質プリセットは「低」「中」「高」「最高」が用意され、レイトレーシングにも対応している。レイトレーシング設定には、「レイトレーシング反射」「レイトレーシングシャドウ」「レイトレーシングによるアンビエントオクルーション」という項目があり、すべてを「最高」品質で適用すると、かなりGPU負荷は高めになる。
フレームレートは、グラフィックス品質をプリセット「最高」に設定した状態に加え、すべてのレイトレーシング設定を「オン」に設定し、品質「最高」で効かせた状態、さらにアップスケリングのNVIDIA DLSS 3(フレーム生成 有効)を品質「バランス」に設定した状態で計測を行った。解像度は1,920×1,080ドット、2,560×1,440ドット、3,840×2,160ドットの3種類になる。ホグワーツ城内とホグズミード(村中)の一定ルートを移動した際のフレームレートを「CapFrameX」で記録し、平均フレームレートをまとめた。
「最高」プリセットでは、GeForce RTX 4070 Tiのターゲット解像度となる2,560×1,440ドットで、平均フレームレートは100fpsを超えていた。ホグワーツ城内よりも描画負荷の高いホグズミードでも、1パーセンタイル点73.6fpsだったので、快適にプレイできると言える。ただ、ゲームの世界をよりリアルに表現するレイトレーシングを「最高」品質で効かせると、フレームレートはガクッと落ち込み、ホグズミードでは1,920×1,080ドットでも平均フレームレートは67.4fpsとギリギリだ。
レイトレーシングを効かせたプレイは、なかなか厳しい結果だが、NVIDIA DLSS 3を「バランス」で効かせることで、平均フレームレートは大幅に向上。2,560×1,440ドットのホグズミードで、平均フレームレートは125.3fpsを記録し、1パーセンタイル点も70.5fpsとなっていた。アップスケーリングを使うため、実際の解像度からは若干画質は落ちてしまうが、「ハリー・ポッター」シリーズの世界を思う存分楽しめることができる。
今回、「ホグワーツ・レガシー」を楽しめるPCを、MSIでコーディネートしたゲーミングPCの作例で組んでみた。レイトレーシングを効かせると、どうしてもハードウェア要求は高くなり、総額は約350,000円に達してしまうが、4Kに次いで高精細な2,560×1,440ドットでのプレイが可能と、狙い通りのパフォーマンスを発揮している。そして、MSIのゲーミングモデルを中心に選択することで、メーカーコーディネートのポイントとなるデザイン面の統一感も申し分ない。「ホグワーツ・レガシー」に限らず、中~重量級ゲームタイトルを最高画質、2,560×1,440ドットでプレイしたい人は、ぜひ今回組み上げたマシンを参考にしてほしい。
協力:エムエスアイコンピュータージャパン株式会社