エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1310
2023.07.10 更新
文:撮影・編集部 池西 樹
定番のベンチマークが一段落したところで、ここからはゲームの起動時間やロード時間、ファイルのコピー時間をチェックしていこう。ゲーム関連のテストには各シーンのロード時間を計測できる「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」ベンチマークの他、「ELDEN RING」と「ホグワーツ・レガシー」を使用。「ELDEN RING」と「ホグワーツ・レガシー」にはベンチマーク機能が実装されていないため、実際にゲームの起動時間とロード時間をストップウォッチで5回計測し、最大値と最小値を除いた3回分の平均をスコアとして採用している。またファイルのコピー時間は画像・動画データ約100GB分をコピーするのにかかった時間をストップウォッチで計測している。
データ転送速度の影響が大きい「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ」だが、合計ロード時間は10秒を切る良好なスコア。また「ELDEN RING」や「ホグワーツ・レガシー」でも、起動時間は30秒以内に収まり、体感的にはPCI Express 4.0(x4)接続のNVMe M.2 SSDと大きな違いは感じなかった。
続いて約100GB分のデータコピー速度を確認するとおおむね700MB/s前後で推移。コピーにかかる時間も151秒(2分31秒)で、大容量のデータもストレスなく扱うことができるだろう。
テストセッションの最後は「Beetle X31」の高負荷時の温度を確認していこう。ストレステストは「CrystalDiskMark 8.0.4」をデータサイズ64GiB、テスト回数を9回にして、3回連続で実施。なお「HWiNFO 64」ではSSDの温度が取得できなかったため、計測には「CrystalDiskinfo 9.0.1」を使用した。
アイドル時 | 高負荷時 |
アイドル時のサーモグラフィ | 高負荷時のサーモグラフィ |
「Beetle X31」では、SSDに直接実装されたアルミニウムヒートシンクと、アルミニウム筐体を組み合わせた強力な冷却システムを搭載している。高負荷時でもSSDの温度は最高45℃で頭打ちになり、その冷却性能は優秀。またサーモグラフィで表面の温度を確認したところ、アイドル時と高負荷時で大きな差はなかったものの、いずれも筐体全体の温度が上昇しており、効率よく放熱ができているようだ。
手のひらに収まるコンパクトサイズながら、読込・書込とも1,000MB/sを超える高速なデータ転送速度を発揮する「Beetle X31」。シーケンシャルアクセスについては、データサイズによるブレもまったくないことから、大容量のデータをストレスなく持ち運ぶことができる。またストレージの増設が難しいノートPCではゲームデータの保存場所としても力を発揮してくれるだろう。
そしてシャンパンゴールドに塗装された美しい筐体デザインも、常に持ち運ぶモチベーションとして一役買ってくれるのは間違いなし。SK hynixが特に配慮したという放熱対策も万全で、ヘビーユースでもパフォーマンスが低下する心配がないのも大きなメリットだ。
さらに最近では動画、画像、ゲームともデータサイズの肥大化が進んでいることから、SK hynixではより大容量な2TBモデルも準備中ということなので、こちらも楽しみにしたい。
協力:SK hynix
株式会社日立LGデータストレージ