エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1312
2023.07.15 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
続いて、PCの使い勝手に関わるリアインターフェイスを確認していこう。ディスプレイ出力はHDMIとDisplayPortのデジタル出力に加え、D-Subのアナログ出力も備え、古い液晶ディスプレイやプロジェクターなどもそのまま接続できる。また最近のマザーボードでは珍しくPS/2が2ポート用意されているのも、古いPCのアップグレードを検討している人には嬉しい装備と言えるだろう。
ただし、USBはUSB 3.2が2ポート、USB 2.0が4ポートと少なめ。特に高速なUSB 3.2は帯域幅10GbpsのUSB 3.2 Gen 2 Type-C×1、帯域幅5GbpsのUSB 3.2 Gen 1 Type-A×1の2ポートしかなく不足する可能性が高い。マザーボード上のフロントパネル用ピンヘッダを活用するとともに、拡張カードによる増設を検討したほうがいいだろう。
2ポートのPS/2やD-Subなどレガシーインターフェイスは充実しており、古い周辺機器を流用できるのは大きなメリット。ただし、USBが計6ポートしかないのは正直やや心もとない |
続いて組み込み時の配線に重要なファンコネクタとLEDピンヘッダのレイアウトを確認していこう。ファンコネクタはCPUクーラー用の「CPU_FAN1」の他、基板右上の「SYS_FAN1」、基板左下の「SYS_FAN2」の計3基と必要最小限。不足する場合にはファンハブや分岐ケーブルを導入しよう。ちなみに出力は「CPU_FAN1」が最大2A/24W、「SYS_FAN1/2」は最大1A/12Wで、回転数や制御モードは「MSI Center」や「Click BIOS 5」から設定できる。
4pinファンコネクタは計3基。うち1つはCPUクーラーで(ほぼ)必ず使用するため標準で搭載できるケースファンは2基までになる |
「MSI Center」からはファンの回転数を細かく制御可能。また自動的にチューニングすることもできる |
CPUクーラー用のファンを接続する「CPU_FAN1」は、CPUソケットの右上に実装 | トップやフロントファンの接続に便利な「SYS_FAN1」 |
リアファンやボトムファンを接続するであろう「SYS_FAN2」 |
LED用のピンヘッダはボードの左下にある、12V/4pinのRGB LEDピンヘッダ「JRGB_LED」のみ。「PRO B760M-P DDR4」では、基板上にもARGB LEDやRGB LEDは搭載されていないため、無理に光らせるよりもイルミネーションのない落ち着いたPCを組み上げるのがオススメだ。
マザーボード上のLEDピンヘッダは12V/4pinの「JRGB_LED」のみ |
「JRGB_LED」に接続した機器のイルミネーションは、「Mystic Light」で制御することができる |
画像セッションのラストは、ここまで紹介することができなかった各種コネクタやチップなどをまとめてチェックしていこう。
メイン電源コネクタはATX 24pin | フロントパネル用のUSB 3.2 Gen 1 Type-Aピンヘッダ |
I/OコントローラNuvoton「NCT6687D-W」 | USB Type-CスイッチASMedia「ASM1543」 |
BIOS ROMチップMXIC「MX25U25673GZ4I40」 | システムエラーをLEDで表示する「EZ Debug LED」 |
基板裏面をチェックすると電源回路部分にはドライバICが7個実装されていた |