エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1313
2023.07.18 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕
ボディサイズに比例し、両サイドパネルもなかなかの大柄だ。特に左サイドパネルは強化ガラスも採用されているため、かなり重い。実際に大きさを測ってみると、幅約560mm、高さ約550mmもある。なお強化ガラスは正方形ではなく、右上と左下は斜めにカット。ベゼル幅は約30mmで、上部はプラスチック製、下部にスチール製の枠を備え、左右内側にはクッションテープが装着されていた。
右サイドパネルは通気孔を設けたスチール製で、スリットのある部分には内側からダストフィルターが装着されていた。なおダストフィルターはマグネット固定式で、簡単に付着したホコリの除去などメンテナンスができる。
シャーシへの固定方法は左右共通で、下部に設けられた溝をシャーシ側にはめ込み、上部左右に用意されたジュラコンキャッチでロックする仕組み。さらにトップパネルを元に戻すことで両サイドパネルの上部がかみ合い、ガッチリと固定ができる二重の対策が施されている。重量級のサイドパネルだけに、輸送時のトラブルを防ぐ役割をも果たしてくれる。
おおよその内部構造が把握できるリアパネルデザイン。順番に見て行くと、上段右手の縦には2基の標準装備ファン、その左手は通気孔で、中段中央のカットされた箇所に、マザーボードのバックパネルが装着される。その左手も通気孔で、最下段右手が拡張スロット、左手の開口部は電源ユニットの搭載スペースだ。
このように、見慣れたミドルタワーPCケースとは明らかに違う。少なくともマザーボードと拡張スロットの位置関係は固定であるから、その他の配置がそのままHAF 700の個性になっている。
両サイドパネルを外した身軽な状態で本体を逆さまにし、ボトムパネルをチェックする。ごく普通なミドルタワーPCケースとは違い、台座の役割を果たす左右のプラスチック製部品も、外観デザインの一部としてデコレーションが施されている。
もともと自重のある本体だけに、台座部分はいかにも頑丈で、四隅の設置面には幅約28mm、長さ約42mmのラバーを装着。シャーシボトム面の大半は通気孔仕様で、大判のダストフィルターが標準で装備されている。なお設置面からシャーシ底面までは約50mmで、この空間から吸排気などができるようになっている。
大判ダストフィルターは実測で幅約175mm、長さは約420mm。左側面にスライドさせることで着脱ができる |
デザインが施されたプラスチック製台座には、滑り止めおよびクッションの役割を兼ねたラバーが装着されていた |