エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1327
2023.08.23 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
続いてRyzen 9 7950X3Dによるチェックを進めていこう。AMDでは280mm以上のオールインワン型水冷ユニットとの組み合わせが推奨されているRyzen 9 7950X3Dだが「FUMA3」でもその性能を引き出すことができるのだろうか。なお組み合わせるマザーボードはASRock「X670E Taichi」で、ストレステストや騒音値の計測はIntel環境と同じ条件で実施。またCPUの温度はCPU (Tctl/Tdie)の値を採用している。
TDP 120WのRyzen 9 7950X3D。Ryzen MasterのPPTは162Wに設定され、Core i7-13700と同じく、冷却性能や電源回路に余裕がある場合はTDP以上の動作が可能 |
「OCCT 12.0.12」実行時のPackage Powerは95W前後、CPUの温度は途中何度か突発的に最高75℃まで上昇しているが、それ以外は62℃前後で推移し、冷却性能にはかなり余力が残されている。
そして「CINEBENCH R23」の結果を確認すると、Package Powerは145W前後で、「OCCT 12.0.12」から約50Wも上昇している。CPU温度はテスト開始直後に何度かCPUが許容する最大温度89℃に達しているが、それ以降は87℃前後で安定して推移する。動作クロックも360mmラジエーターを搭載したときと同様、常に4.75GHzを維持することができており、「FUMA3」ならTDPの割に熱処理が難しいRyzen 9 7950X3Dの性能を引き出すことができている。
「CINEBENCH R23」実行時はCore i7-13700と同じく、ファンの回転数はほぼ最大となる1,500rpm前後、騒音値は42dBA前後。一方、「OCCT 12.0.12」ではファンの回転数は突発的に1,400rpm前後まで上昇することがあるものの、それ以外は1,100rpm前後。ノイズレベルも33dBA前後で、ほぼ無音に近い状態で動作する。