エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1331
2023.09.03 更新
文:撮影・藤田 忠
続いて「UL Procyon:Video Editing Benchmark」の結果を確認していこう。CPUの最高温度は「CPU (Tctl/Tdie) [°C]」で、90.9℃、「CPU CCD1 (Tdie) [°C]」で96.9℃、動作クロックが落ちる「CPU CCD2 (Tdie) [°C]」でも85.6℃に。CPU温度は高めだが、「P-core 0 Clock [MHz]」の動作クロックは最高で5,750MHzを記録し、テスト中は5,000MHz~5,600MHzの高クロックで推移し、テスト中の平均クロックは5,393MHzになっている。Core i9-13900Kと同じく、Ryzen 9 7950Xもポン付けするだけで、最大性能で運用することができるだろう。
テストセッションの最後は、騒音値をチェックしていこう。今回はPCケースに組み込んでテストを行ったが、動作音はPCケースファンを停止したうえで、ファンとポンプの回転数を各テスト時の平均値に設定。PCケースフロント30cmの位置で計測を行った。
ポンプは最高回転数の3,100rpmでも、動作音はほぼ感じない。一方、静音性にも配慮されたファンの「EK-Loop Fan FPT 120」でも、最高回転に達する「CINEBENCH R23」実行時は(爆音とまではいかないものの)、40dBAを超えている。ただし「Adobe Premiere Pro」を使った「UL Procyon Video Editing Benchmark」では、平均ファン回転数が1,200rpm台(回転率40%前後)のCore i9-13900Kでは30dBA未満。1,700rpm台となるRyzen 9 7950Xでは、30dBAを超えているが、気になることはないだろう。
ラジエーターの配置が、ほぼトップに制限されるのはマイナス点だが、Core i9-13900KやRyzen 9 7950XといったハイエンドCPUに、取り付けるだけで最大性能を引き出せる冷却性能、そして「Adobe Premiere Pro」を利用した動画編集・エンコード中も、動作音が気にならなかった高い静音性は、さすが水冷システムを知り尽くしたEKWBの製品だと感じる。
「EK-Nucleus AIO CR360 Dark」は、安心しておすすめ、使えるオールインワン型水冷ユニットのひとつだ |
今回はオールブラック仕様となる「EK-Nucleus AIO CR360 Dark」を試したが、好みに合わせてLEDイルミネーション対応モデルや、ホワイトのカラーバリエーションを選べるのも良いところだ。
協力:EK Japan合同会社