エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1340
2023.09.30 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
組み込み方法を確認したところで、ここからはMSI「MAG CORELIQUID M360」の冷却性能をチェックしていこう。CPUはProcessor Base Powerが65WのCore i7-13700と、125WのCore i9-13900Kを用意し、マザーボードにはIntel Z690チップセットを採用するMSI「MEG Z690 UNIFY」を使用。ストレステストは「OCCT 12.1.4:CPU:データセット大」と「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」の2種類で、CPU温度はCPU Packageの数値を、騒音値はデータログ機能を備えた騒音計アズワン「TM-103」をオールインワン型水冷ユニットから30cmの距離に設置して計測を行った。
Processor Base Powerが65WのCore i7-13700だが、Power Limitの設定次第では大きく動作クロックを引き上げることができる |
Power Limitを無制限にするとPackage Powerが300Wを超えることもあるCore i9-13900Kでも検証を行った |
ラジエーターに搭載される3基のファンはマザーボードの4pin PWMコネクタに接続するため「FROZR AI Cooling」で制御可能。なお今回はマザーボードのデフォルト設定でテストを実施した |
冷却ファンやウォーターブロックのARGB LEDもマザーボードの3pinヘッダに接続するため「Mystic Light」でカラーや発光パターンを変更できる |
まずはCore i7-13700を定格設定(PL1=65W/PL2=219W)にした場合の冷却性能から確認を進めていこう。
テスト開始直後は「OCCT 12.1.4」で約180W、「CINEBENCH R23:Minimum Test Duration:30 minutes」では220W前後までPackage Powerが上昇するが、約30秒でPL1動作に移行し、いずれのテストでも65W前後まで低下する。コアクロックもPコアが3.3~3.4GHz、Eコアが2.8~2.9GHzで、CPU温度もおおむね50℃未満、最高でも62℃で頭打ちになる。
ファン回転数は、アイドル時が900rpm前後、高負荷時でも1,100rpm前後までしか上がらず、冷却性能にはまだまだ余力が残されている。また騒音値もおおむね36dBA前後で推移しており、バラック状態でもノイズは全く気にならなかった。