エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1340
2023.09.30 更新
文:撮影・編集部 松枝 清顕/池西樹(テストセッション)
Core i7-13700の定格設定(PL1=65W/PL2=219W)では、ファンの回転数がアイドル時とあまり変わらず、「MAG CORELIQUID M360」にとってはやや負荷が軽すぎた。そこで、PL1をMaximum Turbo Powerである219Wに設定した状態でも検証をしてみることにした。
まず「OCCT 12.1.4」の結果を確認すると、Package Powerは150~200W、コアクロックもPコアが4.9GHz、Eコアが3.8GHzに向上しているが、CPU温度はおおむね70~80℃で推移する。さらに「CINEBENCH R23」ではPackage Powerは210~240Wへと増加しているがCPU温度は90℃以下に抑えられている。
「OCCT 12.1.4」のファン回転数は1,600~1,800rpm、ノイズレベルはおおむね43~47dBAまで上昇する。さらに「CINEBENCH R23」では、ファン回転数はフル回転となる1,950rpm前後、ノイズレベルも51dBA前後まで上昇し、風切り音はかなり耳障りに感じた。
ただし、これは「MAG CORELIQUID M360」に限った話ではなく、Package Powerが200Wを超えるような運用をする場合はどのようなオールインワン型水冷ユニットを使用してもほぼ同じ結果になる。それよりもCore i7-13700のCPU性能を最大限に引き出すことができている、冷却性能を褒めるべきだろう。
ちなみに「CINEBENCH R23」のスコアを確認してみたところ、定格設定とPL1/PL2=219W設定では、シングルコアテストは1,984pts→2,002ptsとほぼ変わらなかったが、マルチコアテストは18,215pts→26,819ptsへと約47%もスコアが向上した。
定格設定の「CINEBENCH R23」の結果 |
PL1/PL2=219W設定の「CINEBENCH R23」の結果 |