エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1342
2023.10.05 更新
文:編集部 池西 樹/撮影:松枝 清顕
画像による検証が一段落したところで、「INNO3D GeForce RTX 4070 TWIN X2 OC WHITE STEALTH」のパフォーマンスを「3DMark Time Spy」と「3DMark Fire Strike」で簡単にチェックしておこう。
ブーストクロックは公称スペック通り2,505MHzで、テスト中は最大2,910MHzまで上昇した |
まずはAPIにDirectX 12を使用する「Time Spy」からチェックを進めていく。なおプリセットは「Time Spy」と「Time Spy Extreme」の両方で計測を行った。
GeForce RTX 4070がメインターゲットにしているWQHD解像度の「Time Spy」では、総合スコアが18,419、Graphics scoreが18,287で、全くパフォーマンスに問題なし。フレームレートもGraphics test 1で120.09fps、Graphics test 2でも103.63fpsで、144Hzクラスの高リフレッシュレートな液晶ディスプレイを組み合わせたい。また4K解像度の「Time Spy Extreme」でも総合スコアは9,000超え、フレームレートも50fpsを上回り、リフレッシュレート60Hzのスタンダードなディスプレイであれば、最高画質、もしくは若干の画質調整で快適に動作するだろう。
APIにDirect X11を使用する旧世代のラスタライズテスト「Fire Strike」のスコアも確認しておこう。なおプリセットは「Fire Strike」「Fire Strike Extreme」「Fire Strike Ultra」の3種類全てで計測を行っている。
「Time Spy」に比べて、GeForce RTX 40シリーズが苦手にしているテストだが、それでもWQHD解像度の「Fire Strike Extreme」までは処理の重いGraphics test 2でも約80fpsで、動作に全く問題なし。さすがに4K解像度の「Fire Strike Ultra」ではGraphics test 2は35.62fpsまでスコアが落ち込み、マルチプレイでは画質調整が必要になるものの、Graphics test 1では約60fpsをマークするなど、4K解像度でも十分な性能を発揮する。
続いて「INNO3D GeForce RTX 4070 TWIN X2 OC WHITE STEALTH」に実装されているオリジナルデュアルファンクーラーの冷却性能もチェックしておこう。なおストレステストには「3DMark Time Spy Extreme Stress Test」を使用している。
高負荷時のGPU温度は65℃前後、Hot Spot温度もおおむね80℃以下で推移しており、冷却性能は優秀。また冷却ファンの回転数も1,700rpm前後、回転率は最高51%に留まり、冷却性能にもまだかなり余力が残されていた。
そしてファンの回転数を確認すると、アイドル時はセミファンレス機能によってファンが停止するため完全に無音だった。さらに高負荷時でもノイズレベルは38.1dBAで頭打ちになり、バラック状態でもわずかに風切り音が聞こえてくる程度。PCケースに入れてしまえば気になることはないだろう。
今回はステルスケーブルマネジメントを備えた「INNO3D GeForce RTX 4070 TWIN X2 OC WHITE STEALTH」の検証を行った。
実際に組み込むことで、コネクタの位置が変わるだけでケーブルの取り回しは確かに改善される事が分かった。特に幅の狭いPCケースでは、グラフィックスカードと左サイドパネル間がタイトになり、補助電源ケーブルやコネクタが干渉する可能性がある。そんなときに、ステルスケーブルマネジメントのメリットを感じる事ができるはずだ。
ただし付属の延長ケーブルがやや太く、テスト機材のマザーボード搭載ヒートシンクとグラフィックスカード間に隙間がごく僅かとなり、通しにくい。より汎用性を高めるには、スリーブタイプ(バラ)がいいだろう。
いくらステルスケーブルマネジメントとは言え、通常の水平マウントではコネクタもケーブルも完全に隠しきれてはいない。このメリットを最大に生かせるのは、やはり垂直マウントだろう。VGAクーラーを左サイドパネルに正対させれば、ステルスケーブルマネジメントのコネクタ部は真裏に位置し、”真のステルス”が完成する。
提供:株式会社エルザジャパン