エルミタ的速攻撮って出しレビュー Vol.1350
2023.10.27 更新
文:撮影・藤田 忠
ASRock「DeskMini B760」 市場想定売価税込34,980円前後(2023年9月15日発売) 製品情報(ASRock) |
1.92リットルの小型筐体を採用するとともに、手軽に組めるベアボーンキット「DeskMini」シリーズの最新作「DeskMini B760」は、従来モデルの「DeskMini B660」と同じく、LGA1700プラットフォームを採用。最新作ではチップセットがIntel B760ベースのシステムになり、TDP(PBP)65Wまでのデスクトップ向けLGA1700 CPUに対応している。第12世代&第13世代だけでなく、Raptor Lake Refreshこと第14世代Intel Coreプロセッサに対応。2024年に投入されると思われる、省電力CPUの「T」モデルCore 14×××Tシリーズなどを搭載することができる。
グラフィックスカードこそ搭載できないものの、用途に合わせてCPUやメモリ、ストレージのカスタマイズが可能で、組み立ても非常に簡単な構造を採用している。そのうえ幅80mm、奥行き155mm、高さ155mmの極小サイズの筐体と、注目されるのも納得の仕様になっている。
「DeskMini B760」は、超小型ベアボーンキットとして圧倒的な人気を誇っている「DeskMini」シリーズの最新作だ |
従来モデルの「DeskMini B660」で、デスクトップ向けLGA1700 CPUを搭載できる超小型ベアボーンキットとして完成形に達していたとも言えるため、スペック面では目新しい点は少ないが、有線ネットワークはギガビットLANから、2.5ギガビットLANに向上している。
LGA1700 CPUで重要な電源回路は、「プレミアム 60A パワーチョーク」と「Dr.MOS」を組み合わせた5フェーズ構成で、モジュールには冷却のためのヒートシンクを装備。メモリスロットはDDR4-3200MHz対応のSO-DIMM×2を備え、最大64GBを搭載できる。ストレージは、M.2ヒートシンクは装備されていないが、PCI Express 5.0(x4)に対応した「Blazing M.2」と、マザーボード基板裏面側にもPCI-Express 4.0(x4)対応の「Hyper M.2」が搭載されている。さらにSATA 3.0×2も実装され、7mm厚ならびに9.5mm厚の2.5インチHDD/SSDを2台搭載することが可能だ。
そのほかWi-Fiモジュール用M.2スロットも備え、従来モデルと同じく、「Intel 802.11ax Wi-Fi 6E Kit」を追加することで、ワイヤレスネットワークの最新規格となるWi-Fi 6Eを利用できる。Wi-Fi6キットだけなく、従来のDeskMiniシリーズ向けの拡張オプションを使用することも可能だ。
Wi-Fi 6E対応モジュールと、筐体に固定するアンテナ×2などがセットになっている「Intel 802.11ax Wi-Fi 6E Kit」。市場売価税込5,300円前後 |
オプションも豊富。液晶ディスプレ裏面のVESAマウントにDeskMiniを固定する「VESA mount kit for DeskMini」や、USB 2.0ポートを増設する「DESKMINI 2XUSB2.0 CABLE」などもある |
フロントに最大転送速度が20GbpsのUSB 3.2 Gen 2×2 Type-Cを備えるほか、USB 3.2 Gen 2 Type-A×3、USB 2.0×2、DisplayPort Alt Mode(DP Alt Mode)に対応するUSB 3.2 Gen 2 Type-C×1と、コンパクトながらインターフェースは充実している。出力端子はDisplayPort1.4×1、HDMI×1、D-Sub×1の3系統を備え、DP Alt Mode対応のType-Cを合わせると最大4画面への同時出力が可能になっている。
従来モデルと同じく、ブルーカラーのパッケージが採用されている |
「DeskMini B660」と間違えないように、側面に貼られているシールで型番を確認しよう | ACアダプタ、電源ケーブルのほか、専用SATA変換ケーブルやネジ、ソールなどが付属している |